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— てとら🎗MrTetora (@MrTetora) September 30, 2022
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「抗がん剤効果少ない」との発表 高齢者がん治療方針を転換せよ 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫
本紙4月27日付朝刊のトップ記事「高齢患者 抗がん剤効果少なく 政府など調査 年齢別指針作成へ」に接し、直ちに国立がん研究センターのウェブサイトを開いてプレス発表の全文を読んだ。
わが国にはがん対策基本法があり、これにもとづいて5年ごとにがん対策推進基本計画が発表される。次期の第3期計画が目下、検討中だという。
そのための資料として、平成19年と20年に国立がん研究センターで受診したがん患者のうち70歳以上の1500人について、肺・胃・大腸・乳房・肝臓の部位別にカルテを精査したところ、抗がん剤治療と生存期間との間にはさしたる有意相関は認められず、75歳以上の肺がんなどでは、40カ月以上生存したのは抗がん剤治療を受けなかった者のみという結果であった。
70歳未満のがん患者についても検証を続けてみてはどうか。≪放置しても死亡数は変わらず≫
私も78歳。正真正銘のがん予備軍である。何人もの身内や親友ががんに罹患(りかん)し、抗がん剤の副作用や術後転移などで苛酷というより他ない最期を迎えたことをよく知っている。日本の高齢者のがん治療のありように強い違和感を拭えず、時に話題となる欧米の医学専門誌に掲載される論文に目を通すようにしてきた。
(略)
集められた半数の人々には4カ月に1回の胸部エックス線検査などを実施し、異常が発見されれば医療的処置を施す。このグループを「検診群」とし、他の半数を医療的処置は行わない「放置群」とする。両群の死亡総数を6年にわたり経過観察するという実験が、アメリカ・ミネソタ州のメイヨークリニックで展開された。
観察開始6年後の死亡総数は検診群で143人、放置群で87人、11年後の観察では前者が206人、後者が160人であった。まことに呆気(あっけ)に取られるような結果である。その後、スクリーニングテストは、スウェーデン、カナダで乳がん試験、アメリカ、デンマーク、イギリスで大腸がんなどを対象に実施され、いずれにおいても死亡総数は両群間で有意差はないという。
≪日本は医学思想の途上国だ≫
医師であれば『BMJ (British Medical Journal)』という影響力のある専門誌を知らないはずはない。昨年末号にはこれまで展開されてきたさまざまな部位についての、総計18万人に及ぶ、10の医療機関によるスクリーニングテストの検証論文が掲載された。論文のタイトルは「がん検診が死亡率減少に役立たなかったのはなぜか」である。
ここでも検診群と放置群の死亡総数はほとんど同数である。
大腸がん検診についてのみ記しておけば、4万6551人の便潜血反応を30年にわたり観察したところ、このがんによる死亡数は検診群128人、放置群192人、死亡総数では検診群7111人、放置群7109人とほぼ同数だという。死亡総数とは手術死、心理的抑鬱にともなう心筋梗塞や脳卒中、自殺などを含み、検診効果は死亡総数によって初めて真正の数値として計測される。日本ではこの種の実験はなされていない。医学界、抗がん剤開発業界などの強い既得権益ゆえの不作為なのかもしれない。日本は医学思想においてはまぎれもない途上国なのである。
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Source: 身体軸ラボ シーズン2
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