肝癌のお薬解説シリーズ2 テセントリクとアバスチン

外科医

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みなさま、おはようございます
2代目ガンちゃん先生です

本日は、肝癌のお薬解説シリーズ2

テセントリク+アバスチン編です

テセントリク+アバスチンは
今の、肝臓がん薬物療法の王様です

一番最初に選ばれる薬剤として、活躍しています

2020年から使えるようになった中外製薬のお薬です

テセントリクは、免疫チェックポイント阻害剤と言いまして、
癌を攻撃する免疫を活性化させる薬剤です
アバスチンは、癌の血管を抑える力がありますが、
テセントリクを助ける役目もあるので、
二つの薬を投与することに大きな意味があります

テセントリクは1200mgで
最初は90分

アバスチンは15mg/kgで
最初は60分

それぞれ慣れたら30分まで短くして投与できる点滴のお薬です
基本的には、3週間に1度点滴します

これらのお薬は、何もなければ“水”の様な点滴で、
何もなく、点滴時間が終わります

これで、効果が出るので不思議になります

治療効果は今の王様らしく、
しっかりと効果を発揮します

癌を小さくさせる力が30-40%
癌を大きくさせない期間が6-8ヶ月
この結果は、やっぱり今ある薬剤の中で最強クラスです

癌をゼロにする力は、10%未満ですが、
私たちの持つデータを見てみると、

肺転移があるような状態が消えたり、
肝臓に多く拡がっている状態だったのが消えたり、

今まで、癌ゼロにするのが難しかった肝臓がんの状態が
ゼロになっている方もおられて、
これは、非常に大きな希望だと思います

これまで、テセントリクとアバスチンを投与して、
画像上、癌がゼロになった方で、外科手術をした方がいますが、
外科手術をした後の、組織を見てみると、
癌細胞は残っていませんでした

つまり、テセントリクとアバスチンがしっかり効けば、
癌細胞を残らず消す力も持っているという事になります
・・・ですが、切除できる場合は、切除をおすすめしています

一方で、まったく効かない方も20%程度おられます
テセントリクとアバスチンが効かないタイプの癌がいることが
研究である程度分かっていて、
残念ながら、それに当てはまっていると利きません

効かない場合は、速やかに次の治療に移る必要があります

副作用に関しては、
また別の記事に書こうと思いますが、

テセントリク+アバスチンは、
肝臓がんの薬物療法の王様の位置に
当分居続ける薬剤と、私は思っています

癌を抑える力と副作用のバランスが非常に良いのです
点滴治療で3週間に一度なのも、
比較的楽ちんなので、これも良いですね

問題点を挙げるとすれば、非常に効果な薬であることでしょうか
テセントリクとアバスチンの1回の点滴で100万円
3週に1度となると、びっくりする医療費
です

患者さま方は、いずれにしても高額医療となるので、
過剰な支払いになることはないので大丈夫
ですが、

保険診療ですので、保険はこの薬剤の医療費を負担しないといけませんし、
病院はこの薬剤を使う場合には、購入しないといけません
医療費が嵩むにきまっています

ちょっと、話が逸れてしまいましたが、

肝臓がんのお薬シリーズ 2は
テセントリクとアバスチンの併用療法でした
効果は、今までの薬の中でも最強クラスなのが分かったかと思います

副作用の詳細に関しては、別の記事でまたご紹介しますが、
主治医の先生に、テセントリクとアバスチンをしようと思いますと言われたら、
基本的には、一度トライしてみた方がよい薬と思っています

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Source: ガンちゃん先生奮闘記

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