『95.7%』

ある医療保険のCM

『がんの三大治療は、
 95.7%の患者におこなわれている』

   ※“三大治療”とは――
     ・手術
     ・放射線治療
     ・抗がん剤治療
      (ホルモン治療含む)

この、“95.7%”という数字

これを見て、実は少し安堵した

...というのも、
“意外と多い”という印象を受けたからだ

たとえば、がん発見時、
すでに遠隔転移が認められ(ステージ4)、
「手術ができない」と言われた人や、
化学療法しか選択肢がなく、
その治療を受けずに最期を迎えようと
決断した人などは別として、

標準治療から外れ、
“民間療法”といわれているもの、
また、
科学的根拠のない超高額な療法に走る人が
もっと多いようなイメージを持っていた

それはきっと、ネットなどで目にする、
三大治療を否定するものが
散見されるからなのだろう

そしてそれは、あたかも
“治るがん治療”として
捉えられているような錯覚に陥る

ネットはまさに、巨大なマーケット

が、情報収集には
あまりにも不確実なことが多いのが現実だ

がん治療は、
「治る」とは言ってはいけない

それは、
まだ“治る”と証明されていないから

がんは、
「身体から消えた」と言ってはいけない

それは、
本当に身体の中から消えたのかどうか
わからないから

がんは、
10年、20年、それ以上経ってみなければ、
本当に治ったかどうかなんてわからない

がんは、そういう病なのだ

適切な治療を受けることが、
完治への近道なのだと思う

がん告知に衝撃を受け、
治療の路頭に迷う人が
いなくなることを願うだけである――

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Source: りかこの乳がん体験記

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