うちのクリニックのインスタグラム活動は、
翔吏くんママが中心に行ってくれている。
翔吏くんとは、4年前の12月、初めて自宅でお逢いした。
彼は、5年前の12月白血病と診断され、
一年間多くの標準治療を受けられた後、
入院期間も長くなっていたこともあって、
自宅療養を希望され、田中達の在宅診療が始まった。
当時のカルテを開くと、天国に旅立たれるまでの約1ヶ月間。
アチコチにご家族でお出かけになられた。USJとか、焼肉とか。
大好きだったケーキ作りやクッキー作りをされたりもしている。
親友とも、お正月に初詣に行かれたり、いろいろだ。
診察毎に、そんな話ばかりを彼としていた。
彼と出逢った頃、僕はザイタク医療の夢を見失っていた。
在宅診療に嫌気が差していた。嫌いになりかけていた。
そんな時、彼と出逢い、僕自身救われた。
僕でも役に立つんだって、彼が教えてくれた。
もう一度、ザイタク医療の夢を見ようと勇気をくれた。
そんな彼と初めて逢った診察の日。
翔吏くんママが席を外した時、
そのタイミングで、彼にこう訊いた。
初めての今日やけどこんなことを訊くことを許してほしい。
でも、翔吏くんの今の気持ちを訊かせてくれたなら、
僕は全力でザイタクをするからって目で彼を見て訊いた。
「最期までお家がええかな?」
「うん、僕はこの家、この部屋で暮らしたい。
お母さんがどう言うか、不安かもやけど、、、
それでも、僕は家がいい。」
真剣に、そして、穏やかに、23歳の彼は僕の目を見て返事をくれた。
1ヶ月は短かったけど、
ザイタク医人生を再び歩ませてもらえる
勇気をくれた彼に今も本当に感謝している。
そして、今また、彼のママさんに
なんでも相談所で、食事の準備・インスタグラム活動等
大変お世話になっている。
「メッシ、夜通し応援して、優勝して、もうホンマ超嬉しいっす。
背番号10、ノルキン部では9やけど、メッシ10って、
Tシャツに書いて、着ようかな、、、?ママさんどう思います?」
お昼ご飯を準備してくれてた翔吏くんママさんに話しかけたら、
「先生の背番号は、MESSIやなくてMESI(飯)にしといたらどうです?((笑))」だって。
僕は、本当に幸せ者。多くの方の支えで、
今こうしてザイタク医ができています。
僕もMESIとなって世界一を目指すぞ!!!
大切な人を大切にする。
それだけでいいんです。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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