おはようございます。
これまでの記事で、新NISAを活用するうえで、これまでの投資経験や積み上げてきた金融資産の金額、および新NISAに回せる現金余力の有無が鍵を握ることをお話しました。
具体的に、新NISAをこれから活用する方の大半は以下の4つのパターンに分類されます。
1. 新NISAでこれから投資を始める予定+手もとにまとまった資金がない方
2. 新NISAでこれから投資を始める予定+手もとにまとまった資金がある方
3. すでに3〜5年程度の投資経験あり+新NISAに回す資新規金がない方
4. すでに3〜5年程度の投資経験あり+新NISAに回す現金余力のある方
昨日はすでに投資経験がある程度ある方に向けて新NISAの活用法を解説しました。
本日は、新NISAを使ってこれから投資を始める方のために1と2のパターンについて新NISAの最適解を考察します。
2024年開始、新NISAのベストな活用法を考察します!(パート3)
新NISAで投資を始める予定 + 手もとに現金余力がない方:資産形成の基礎から始めよう
はじめは、新NISAで投資を始めたいけれども手元に投資に回せる現金余力がない方です。
このパターンの人は、とにかく新NISAに回せる種銭を作らなければ話になりません。
新社会人の方を除き、これまで10年近く社会人として働いてきたけれども投資に回せる余力がゼロというのは問題です。
「新NISAを利用して株式投資」という次元の問題ではなく、もっと基礎的な家計管理の勉強から始めるべきです。
新NISAでは最大で年間360万円まで投資可能になりますので、残念ながら入金力の差がより顕著に出ることになります。
もちろん、生涯投資枠の1800万円を30年かけて年間60万円ずつゆっくり埋めるのも悪くはありません。
しかし、その場合、最後の30年目に投資したお金は自分が老後になってからはじめて運用されることになりますので、よほど荒れた相場にならない限り、初めの5年で1800万円の非課税枠を埋めきった人に勝てる見込みは低いです。
新NISAが始まることで、若いうちに現金をがんばって貯めることの価値がより増すと思います。
新NISAで投資を始める予定 + 手もとに現金余力がある方:現金を新NISAにどんどん回そう
次は、これまでの投資経験はゼロだけれど、貯金はがんばってきて手もとに投資に回せるお金がある方です。
正直言って、このパターンに該当し、かつ年齢が若い方にとっては、このタイミングで新NISAが始まることを神の恩恵と受け取ってもよいレベルです。
これまで貯金をがんばってきたご褒美と言ってもよいでしょう。
仮に手もとに2,000万円くらい投資に回せるお金があるのであれば、それだけで新NISAは解決し、ほぼ同時に老後のお金の問題も解決します。
やるべきことは簡単で、2024年1月に新NISAが開始すると同時に、毎年360万円ずつ最短の5年で新NISAの枠を埋め、あとは放置し続けるだけです。
インデックス投資では非課税での運用期間をできるだけ長く確保することがもっとも重要ですので、とにかく現金を出し惜しみせずに最短の5年でどんどん枠を埋めましょう。
手元の現金がある人は新NISAをオルカンで埋め尽くすだけのゲーム
新NISAで何に投資するかですが、ほったらかしで投資するという意味では、投資対象はETFよりも投資信託の方がよいです。
投資信託の場合、配当金を受け取らずにそのまま自動再投資されますので、毎回手動で再投資する必要がなく新NISAには向いています。
NISAなのでETFの分配金は非課税になりますが、1800万円の枠を使い切った後に振り込まれた分配金はNISA枠を利用して再投資ができません。
よって、非課税で投資できる期間が「永久」になる今回の新NISAでは、1800万円の投資信託を積み上げる方がよいです。
具体的に何に投資するかですが、一生持ち続けることを考えますと、もっとも無難かつ最強なのはeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)でしょう。
米国株を信じている人であればeMAXIS Slim米国株式(S&P500)です。
自分が信じる道に従い、このどちらかでひたすら枠を埋めつくすのがよいと思います。
まとめ
新NISAが始まるタイミングで投資を始めようという方向けにおすすめの活用法を解説しました。
【インデックス投資に関するおすすめ本2選】
1. 敗者のゲーム
チャールズ・エリスの『敗者のゲーム』
インデックス投資の基礎の基礎であり、あまりに有名な本なので大半の方はすでに読まれたかと思います。
もし未読の方がいたらぜひ読んでおきましょう!
2. ほったらかし投資術
山崎元さんと水瀬ケンイチさんの共著『ほったらかし投資術』
日本人が日本人に向けたインデックス投資本なので内容がやさしく、インデックス投資をこれから始めようと考えている方に最適な一冊です。
【関連記事のご紹介】
新NISAの活用法については、先にパート1と2を書いていますので一緒に読んでいただくとより理解が深まると思います。
こちらは新NISAの制度自体について解説した記事です。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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