今日で1月も終わり
あれから何枚のカレンダーを
めくってきただろう――
実は、このくそ寒い季節が、
私にとって一番心が落ち着かない時期だ
11月の末には乳がん告知を受け、
年末年始は
手術の日時が決まる連絡を待っていた
1月の前半は、入院・手術
1月の終わりに開始されたホルモン療法
そして1月の末には
放射線治療がはじまり．．．
極寒の下界
暖房の利いた、
5階の病棟から見下ろす街は
まるで別世界
街全体が白い息を吐いているかのように
雪に凍えていた
「あの真っ白な世界で、
みんなは“普通に”生活しているんだな．．．」
自分だけが取り残されたような、
自分だけが誰にも知られない存在のような、
なんとも哀しく、
虚しい感情が湧いた
そして、
「私もあの世界で
生きていけるのだろうか．．．」
そんな孤独がこみ上げた
あれから16年――
そんな想いが詰まった1月のカレンダーを
今年もはずす
がん告知を受けたときは、
死ぬんだと思った
こうして生きていること
今、ここにいること．．．
不思議な感覚だ
『がんでも生きられる』――
意外と人は、簡単には死なない
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Source: りかこの乳がん体験記
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