先日、睡蓮を観に行った公園
曇っていたのが残念だったけれど．．．
暑くはなかったのでよかった
この池の周りを1周歩いたけれど．．．
「朝の散歩は気持ちがいいものだ」
とは、思えなかった
しんどかった
歩きはじめて数メートル
「1周はできない」
そう思った
それでも写真を撮りながら
ゆっくり歩いて
なんとか1周歩ききった
夜、シャワーを浴びているとき、
足つった
痛みをかばうため、
おかしなところに
変な力が入っているのだろうな
そして判明した、臼蓋形成不全
そこからの、
変形性股関節症――
「もうこうして
歩き回ることはできないんだな．．．」
「どこへも行けないんだな．．．」
「旅行に行っても
歩くこともできないんだな．．．」
「お祭りも見て歩きたいけれど、
それもできないのか．．．」
ふと、そんなことを思った
長い間続けてきたボウリングも
やめなければならない
生活も、
ひとりでできることは限られた
乳がんの手術をしたときもそうだったけれど、
また、ひとの手を煩わせることになる
そんな状況で、
なにを目標に生きていけばいいのか．．．
今は迷いしかない
乳がん告知を受けたとき、
周りがきらきら見えた
「私は死ぬかもしれない」
そう思うと、
周囲のひとたちの笑い声が遠くに聴こえた
まるで別世界にいるように
「みんな元気でいいな」
「そんなに笑えていいな」
そんなふうに思っていた
今、あのときの、
そんな気持ちが甦ってくる
今回のことは、“がん”という、
命にかかわる病ではないけれど
“がん”とは比べられないし、
比べても仕方のないことなのだけど
でもきっと、できることはある
そう信じる
乳がんになって
できなくなったたくさんのこと
でも、できることを探してきた
だから、今回もきっと――
今日は新月から4日目の“四日月”
陽が落ちた西の空に、
赤くくすんだ細い月が儚く浮かんでいた
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Source: りかこの乳がん体験記
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