おはようございます。
以下のブログ記事に対して、2名の読者からご質問があったので本日はそれに回答いたします。
記事の内容は、
「株式投資信託を乗り換える場合、売却したお金ですぐに別の投資信託を買い直すのであれば、税金の支払いが少ないタイミングの方がベター」
というものです。
最初に読者からのご質問を紹介し、その後私なりの回答を提示します。
暴落時は高コスト投資信託から低コスト投資信託へ乗り換えるチャンス!
1. 「利益が出ていない時に投資信託を乗り換えた方がよい」に対する質問を紹介
はじめに、読者2名からのご質問を紹介します(一部文章改変)。
【記事内容抜粋】
一般論としては、「株価が調整局面に入り、自分が購入した投資信託の利益がゼロに近づいたタイミングで乗り換えるのがベスト」
【疑問に感じた点】
利益が、ゼロに近づいたタイミングで乗り換えるのがベストなのか
パターン1 取得価額100万 売却時120万 税率20% 売却後資金 116万 税金4万
パターン2 取得価額100万 売却時105万 税率20% 売却後資金 104万 税金1万
パターン1,2を比べた場合、パターン1の方が含み益が多く、売却後に得られる資金も多いです。
パターン2で売却した場合、確かに税金の支払いは少なくなりますが、売却後に得られる資金もパターン1に比べ少なくなります。
投資信託乗り換え時の資金は多いほうが良いため、売却後に得られる資金から考えると利益があるときに売却した方がベターなのではないでしょうか。
お手隙の時にご教示いただけますと幸いです。
よろしくおねがいします。
はじめまして。 質問よろしくお願いいたします。
できるだけ利益が出ていない時に売った方がいいというお話なのですが、 税金20%を払ってでも 利益が多い時の方が手元にくるお金が増えるのでトク、 というのとは違うのでしょうか?
例えば極端に言うと、 1万円の含み益なら8,000円しか手に入らないけど 100万円の含み益なら80万円も手に入るので 20万くらい税金で取られるのもまあいっか、という事だと思っていました。
2. 似た投資信託の場合、乗り換え前の投資信託も乗り換え後の投資信託も同時に基準価額が上下している
課税口座の場合、投資信託の売却益にかかる税金は約20%です。
これは利益の大きさに関わらず一律ですので、当然利益が大きい時に売却した方が手元に残るお金も大きくなります。
よって、シンプルに投資信託を売却して換金したいという場合は、税金の支払金額が大きくなったとしても相場の良い時に売るのがよいでしょう。
しかし、今回は投資信託の数を整理するために似たような商品に乗り換えをするケースの話です。
似たような株式投資信託の場合、乗り換え前の投資信託が値上がりしていれば乗り換え後の投資信託も値上がりしているはずです。
逆に、乗り換え前の投資信託が値下がりしていれば乗り換え後の投資信託も値下がりしています。
3. すぐに乗り換えるなら税金の支払いを抑えたい。現金でキープするなら利益がある時に売却したい
乗り換え前と乗り換え後の投資信託が全く同じ指数に連動する商品なら、両者の値上がり幅や値下がり幅にはほとんど差はないはずですね。
また、「米国株」「先進国株」「全世界株」などの代表的な指数であれば、実際には米国株が60%以上を占めるわけなので大きな差は生まれないでしょう。
この場合、売却した資金を使ってすぐに別の投資信託に乗り換えるのであれば、税金の支払いが少ない時期の乗り換えた方が若干お得になります。
一番良い使い方は、
「昔購入した高コスト投資信託を、同系統の新しい低コスト投資信託に乗り換える場合」
です。
この場合は暴落時にサクッと売買してしまえば無駄な税金の支払いを抑えられます。
一方、乗り換え前の商品をいったん売却してしばらく現金でストックしておき、タイミングを見て別の商品に乗り換える場合は、お金がたくさん残るよう利益が膨らんでいる時に売ってください。
まとめ
昔購入した高コスト投資信託を、同系統の新しい低コスト投資信託に乗り換える場合、暴落時にサクッと売買してしまえば無駄な税金の支払いを抑えられます。
ただし、NISAなどの非課税口座には当てはまりませんのでご注意ください。
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どんな金融商品であっても、長期保有する場合は「インフレ抵抗性があるか」を考えましょう。
暴落時にやってはならないことは、1) 慌てて商品を売ること、2) 新規積立をやめてしまうこと、です。注意しましょう。
世の中の99%の人にとって最適なポートフォリオは「日本円+オルカン」だと思います。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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