≪私の記録 298≫ 「出ていけ!!」事件 ④ ~母との口論、激化~

「なんであんたは
 そんなに前向きじゃないの!?
 私なんか、前向きに生きてるよ!!
 そんなことでどうするのさ!!」

と、母が声を荒らげる

母はいつもそう

自分が甲状腺がんになっても
“自分は前向き”、“頑張ってる”アピールが
すごい

私に云わせれば、
“愚痴ばっかり”だけど

確かに外では“頑張ってるふう”

家の中ではこんなに愚痴っているなんて
誰も知らない

“ええかっこしい”

でも、私も私なりにやっている

あなたが知らないだけ

知ろうとしないだけ

家ではあなたのように愚痴も吐けないし、
体調が悪くてもそんな態度は出せない

体調が悪くてダラ~ッとしていると、
「なにやってんの!?」と怒られるから、
どんなに体調が悪くても、
あなたの前ではきちんとしていなきゃいけない

だから、体調が悪くて
陰でうずくまって耐えていること、
知らないでしょ

毎晩お風呂場で、
声を殺して泣いていること、
知らないでしょ

毎晩眠れなくて、布団の中で
自分を傷つけたい衝動と闘ってうめていること、
知らないでしょ

もちろん、知られたくもないけど

そして、

「私は前にお父さんに
 “出てけ!!”って云われてから、
 ずっとどうやって死ぬか、
 どこで死ぬか、考えてたよ!!
 だって病気で行くところもなくて、
 “出てけ!!”ってことは
 “死ね!!”って云われているのと
 同じだからね!!
 いつまで生きられるかわからないしね!!」

と、云い返したが、
どこまで母の心に響いているか...

このあとも母に色々云われたけれど、
ほとんど覚えていない

脳が嫌なことを
忘れさせてくれているのかもしれない

あとは、いつもの“あれ”

18年つきあっている彼のことを
口にしはじめた

なんだかんだあって、
なかなか結婚できずにズルズルつきあって18年

まぁ、私も一度結婚しているし、
慎重にはなっていた

そんな中、乳がんがわかり、
「治療をはじめると子どもが産めない」と
医師に言われ、
何度も何度も「別れて」と
彼にはお願いしてきた

やっぱり彼の人生を変えたくないし、
彼には違う女性と結婚をして
子どももつくってほしかったから

それに彼のご両親も、
跡取りを期待している

“結婚”は、
当人同士の問題だけではなくて、
親族にも関係する

母「結婚すればいいんだ!!」

私「は? “結婚”!?
  え? なに云ってるの!?
  病気なのに、
  結婚なんてできるわけないでしょ!!」

そして母はいつものように
ひとを悪く云う癖がはじまったのだ

母「男も男だ(彼のこと)!!
  そんなのどうにでもなるでしょ!!」

病気が命にかかわるかもしれないことが
どうにでもなることなのか?

子どもが産めなくなったことが、
どうにでもなることなのか?

が、このとき、さすがに
「子どもも産めなくなったのに?」とは、
云えなかった

まぁ、云ったところであの母のこと

「そんなの、どうにでもなるわ!!」

そんな云い方をするはず

しかも乳がんがわかる前、
摘出手術を受けた子宮筋腫

それが出産に向けてのことだったことも
きっと母は理解していない

ただ単に、
“筋腫があるから取っただけ”

と、おそらく
そんな単純にしか考えていないと思う

このとき、
「子どもも産めなくなったのに、
 結婚なんかできるわけないでしょ!!」

そう云えたなら、
少しは気持ちもすっきりしただろう

いや、もっと修羅場かな

それにしても普通は、

「子どもも産めない娘を
 嫁にやるわけにはいきません」

と、こちらからお断りするだろうに、
一体あの母はなにを考えているのだろう

そんな人間性が、
幼い頃から理解ができなかった

自分の親ながら、
本当に“バカ親”だと思う

怒りが沸点に達した私も、
母のことを“あんた”呼ばわり

私「あんたいつも私の前で
  “私なんかがんなんだからね”、
  “私がんなんだよ”って、
  “がんだ”、“がんだ”云うでしょ。
  こっちだってがんなのに、
  そんなことばかり聞かされている身になってみ!!
  こっちはどんな思いすると思ってんのさ!!」

母「別にあんたのこと云ってるわけじゃないでしょ。
  自分のこと“がんだ”って云ってるんだもん、
  別にいいでしょ!!」

まぁ、そうなんだけど

いや、そうじゃないでしょ

こっちもがんなんだから、気遣えって

でも普通、娘もがんなのに、
そんなこと云えないよね

私なら云わない

ショックだったのが、母親が娘のことを
なにひとつ理解してくれてはいなかった

...ということ

母もがんということで、
私はがん患者の気持ちは
わかってくれているものと信じていた

私「私なんかあんたの前でそういうこと
  1回も云ったことないからね!!」

そう云って、私は2階の自分の部屋に駆け上がった

   ★2つのランキングサイトに登録しています

    1日1回、応援のクリック(タップ)を
      していただけると嬉しいです

   人気ブログランキング   にほんブログ村
       ⇩         ⇩
    にほんブログ村 病気ブログ 乳がんへ
   両方押していただけるともっと嬉しいです
      日々の励みになります


 ★しこり発見から治療までの経緯は⇒
こちら

 ★さらに詳しい経緯を更新中⇒≪私の記録≫から

 
Source: りかこの乳がん体験記

コメント

タイトルとURLをコピーしました