おはようございます。
本日は桶井道さんの新NISA本をご紹介します。
2024年に入ってから日本株、米国株ともに好調であることもあり、たまに書店に立ち寄ると投資や新NISA関連本に勢いを感じます。
その中でも、桶井道さんの『お得な使い方を全然わかっていない投資初心者ですが、NISAって結局どうすればいいのか教えてください!』は平積みされているのを目にする機会が多いです。
私の単行本が3/15に発売予定で、その本の6章で「新NISA」について触れていますが、執筆の際に桶井道さんの本を読んで参考にさせていただきました。
その経験から、投資初心者の方に自信を持っておすすめできる内容になっていると言えるため本日ご紹介します。
【書評】桶井道さんの新NISA本は投資初心者におすすめ。制度概要から活用のポイント、おすすめ銘柄まで網羅!
ポイント1:新NISAの制度概要を初心者向けに分かりやすく解説
新NISAを一言でまとめるなら、「従来の一般NISAとつみたてNISAがくっついて一つになったような制度」です。
従来のNISAと最も重要な違いは、
1) 制度そのものが恒久化、非課税期間も恒久化
2) 生涯投資枠が1800万円と大幅に拡大
3) 売却した枠を翌年に再利用可能
などでしょう。
新NISAは従来のNISAに比べて様々な点が改良されており、格段に使いやすくなっています。
新NISAを上手に活用できるか否かが、老後の資金不安を解消できるかの鍵を握ると言ってもよいでしょう。
ところが、新NISAには初心者の方が気が付きにくいような注意すべきポイントも多数あり、使い方を誤ると「資産形成」どころか「損失ばかり拡大」することになります。
本書のような新NISA解説本を1冊は読み、新NISAのメリットだけでなくデメリットもきちんと理解して使う必要があるでしょう。
ポイント2:つみたて投資枠と成長投資枠の使い分けもバッチリ
新NISAで多くの初心者の方が悩むのが、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」をどう使い分けていくかという点です。
つみたて投資枠は、実質的にeMAXIS Slimシリーズなどの低コストインデックスファンドに投資するしかないため、悩む場面は少ないと思います。
今売れに売れているeMAXIS Slimオール・カントリーやS&P500を購入しておくのがほとんどの人にとって最適解になります。
一方、成長投資枠では投資信託だけでなく国内外の個別株やETFにも自由に投資できます。
「投資信託だけでは物足りない」と感じる人は、成長投資枠でいろんな商品を試すのもよいでしょう。
ところが、成長投資枠は商品選択の幅が広い分、一部明らかに長期投資に適さない商品も含まれてしまっています。
初心者の方がそのような商品を選んでしまうと、新NISAを使ったがために逆に資産形成のゴールが遠のいたという悲惨な事態が起こりえます。
特に成長投資枠に関しては、新NISA関連本をきちんと読み、成長投資枠で買うに値する商品を選別することが重要です。
ポイント3:新NISAの出口戦略まで解説されている本は貴重
本書の特徴として、「新NISAの出口戦略までしっかり解説されていること」が挙げられます。
新NISAは今年始まったばかりで、これから資産を積み上げる段階ですから、現時点で出口戦略を考えている人は少ないと思います。
しかし、投資で増やしたお金は最終的にきちんと使って日常生活の役に立てなければ意味がありません。
投資と言うと「お金をどうやって増やすか」ばかりに意識が集中してしまいますが、「増やしたお金をどのように使っていくか」も同じくらい重要です。
新NISAは非課税期間が無期限であることもあり、何十年もかけて投資してきた資産に愛着が湧き、心理的な抵抗からなかなか売れない人もいそうです。
本書では「成長投資枠を使ってじぶん年金」を用意することで、初心者に最適な出口戦略を提案しています。
まとめ
本日は桶井道さんの『お得な使い方を全然わかっていない投資初心者ですが、NISAって結局どうすればいいのか教えてください!』の書評でした。
マネー本というと固いイメージがありますが、本書は初心者でも理解できるよう、豊富な図解とやさしい文章で書かれており、大変読みやすい一冊です。
【3/15発売!Dr. ちゅり男初の単行本です】
3/15に『世界一やさしい投資信託・ETFの教科書 1年生』という本を出版します。
ちゅり男初の単行本で、
「投資信託やETFとはどんな商品か?」
「投資信託やETFがなぜ初心者の資産形成に適しているのか?」
「新NISAとiDeCoの使い分けは?」
「おすすめの投資信託・ETFは?」
といった初心者に多い疑問についてやさしく解説しました。
本書の6章で「新NISA」について解説していますが、私の本はNISAだけに限定した内容ではないため、本日ご紹介した桶井道さんの本と合わせて勉強していただけると効果が高まると思います!
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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