「未だにいるんだな．．．」
「がん」と告知され、
藁にも縋る思いでネット検索をし、
様々な情報を初めて目にする
そこにあるのは、溢れすぎている情報．．．
もちろん、なにが正しいかなんて、
がん素人の私たちには
全くわかるはずがない
患者の望みとして、まず、
○できれば手術はしたくない
○できれば抗がん剤はしたくない
○楽にがん治療をしたい
そう思う
そんな中で目につくのは、
○これでがんが消えた
○これでがんが治った
○抗がん剤はするな
などの文言
「がん」と言われ、
今後の不安しかない患者や家族にとっては、
なんとも頼りたくなる言葉だ
実際に私の周囲にも、
「知り合いから
“抗がん剤はしないほうがいい”と
言われた」
「友だちから、
民間療法の本を10冊ほどもらった」
「“がんに効くから”と、
健康食品をもらった」
．．．という人が何人もいる
みんな、「困った」と口々に言っていた
そう、
幸い、私の周りには、
しっかり標準治療をした人ばかり
が、中には、
“簡単にがんが治る”というような
そんな謳い文句に魅かれ、
いわゆる『トンデモ医療』や
高額で怪しげな『民間療法』に走る人たちが
いるのも事実だ
もちろん、哀しい末路を
辿ることになるのだが．．．
“がん”は、
『早期発見・早期治療』が大切なのは
もう周知されている
それでもがん検診率は上がらない
私たちがん経験者も、
“がんは早くにみつけて
早くに治療をした方がいい”
というのは、
自らの経験からよく知っている
だからきっと周囲には、
『早期発見・早期治療』を
訴えていると思う
が、実はその先も大切だ
それは、
○適切な治療を受けること
その治療は、
“標準治療”というもの
“標準治療”という言葉から、
「“標準”か．．．。
“標準”というからには、
“普通”ということだよね。
“普通”なんて、
なんだか効きそうにないな」
「私はもっと特別な治療を受けたい。
最新の治療を．．．」
そんなイメージを持つひとも
きっと少なくないと思う
が、実は“標準治療”は
古くさい治療ではなく、
日々更新し続けている、
“安全で安心な最新の治療”なのだ
※標準治療は、
治療の効果や危険性の
科学的根拠のある治療
しかもほとんどが保険適用
副作用の危険性や安全性、
治療効果がはっきり証明されていない、
そのわりには
数百万円もかかる民間のそれとはまったく違う、
しっかりとした“治療”なのだ
冒頭の、
「未だにいるんだな．．．」
という感想
これだけがん治療が進歩していても
そこだけは関係なく、
『〇〇療法』というものが
この世に蔓延っている
毎日誰かが「がんです」と告知さるたび、
ネット検索をし、
それらの誤った情報を目にし、
鵜呑みにしているひとがいるのだろう
がんから命を守るために大切なことは、
『早期発見・早期治療』
でも、それだけではなく、
告知をされてしまったあとの、
『正しい情報』を伝えていくことも
きっと重要なことなのだと思う
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Source: りかこの乳がん体験記
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