おはようございます。
インデックス投資のメリットは、あれこれたくさんの商品を買わなくても、数種類のファンド、究極的にはたった1つのファンドだけで投資が完結することです。
それなのに、実際にはたいして実績がなく、見かけ上良く見えるだけの商品をあれこれ購入し、不必要にポートフォリオを複雑にしてしまう方が多いです。
インデックス投資のメリットの1つは、あれこれたくさんの商品を買う必要がないので、ポートフォリオがシンプルに保たれること。
年をとった後もメンテナンスが容易ですし、必要な時期に必要な金額分取り崩すだけなので簡単。
初心者に最もオススメできる投資法です。— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) June 18, 2024
特に、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)やeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に関しては、
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)やS&P500という指数自体が大変優秀であり、これ一本に投資は全部お任せでよいのです。
eMAXIS Slim オルカンやS&P500集中投資が最もシンプルかつ効率的なのに、なぜポートフォリオを複雑にするのか?FIREは無理でも老後資金なら盤石です。
ポートフォリオを複雑にするとインデックス投資の最大のメリットを失う
インデックス投資の最大のメリットは、指数(インデックス)に投資するだけで何百〜何千もの銘柄に分散投資できることです。
全世界株インデックスや米国株インデックスなど、過去何十年以上にわたって成長し続けてきた指数を選べば、一攫千金は無理でも「ゆっくりとお金持ち」は十分可能です(下図参照)。
オルカンの指数であるMSCI ACWIや、米国株の代表的な指数であるS&P500は、非常に完成度が高い指数です。
オルカンの場合は国や地域への投資割合も時代の流れとともに自動的に調整してくれますし、
S&P500は米国株への集中投資にはなりますが、時代の変化とともに役割を終えた企業は排除され、旬の企業がどんどん組み入れられます。
よって、自分が信頼できる指数(インデックス)を見つけたのであれば、その商品1本にひたすら積立投資をするだけでOKなのです。
インデックス投資はポートフォリオをシンプルに保つことができるので、将来の取り崩し戦略も容易なのがメリットです。
ところが、実際には興味本位であれこれ多数のファンドを購入し、不必要にポートフォリオを複雑にしてしまう方が後をたちません。
オルカンやS&P500に集中投資し、老後は必要な金額分だけ取り崩すのが最善
新NISAは非課税期間が「恒久化」したため、若い人であれば30年〜40年と投資を続ける可能性があります。
新NISAで投資する商品を選ぶ時には、「自分が選んだ商品は30年〜40年先も変わらず存在し続けている確信が持てるか」という視点も取り入れましょう。
どんなに優れた投資信託でも、それが実際に多くの投資家に購入され、純資産額を増やすことができなければ運用効率が下がります。
運用効率が下がればファンドの魅力は低下し、投資家が離れていけば最悪の場合「繰上償還」のリスクがあるのです。
新NISAが始まって以来、eMAXIS Slim オール・カントリーとS&P500の2強に資金が集中し、純資産額も4兆円〜5兆円規模になりました。
以下は国内の投資信託の純資産額ランキングですが、上位5つのうち3位の「A・バーンスタイン・米国成長株投信D」を除く4本が全てインデックスファンドになっています。
インデックス投資を選ぶ人の割合が年々増えている状況で、MSCI ACWIやS&P500という指数への投資が急速に廃れる可能性は低く、まさに永久ホールドに適した銘柄と言えるでしょう。
FIREは困難でも、複利効果を活かせば老後不安は十分解消できる
確かに、オルカンやS&P500に投資をしているだけでは、よほどの資金力がある人を除いて早期リタイアやFIREは難しい可能性があります。
しかし、20代〜30代の若いうちからコツコツ積立投資を続けていけば、20年〜30年後には相当な複利効果が働くため、老後のお金の不安は十分解消できるでしょう。
シーゲル教授の有名な図によれば、米国株インデックス投資の過去200年のインフレ調整後実質リターンは年率6.7%です(下図参照)。
名目リターンは年率8.1%と紹介されており、株式市場が過去200年以上にわたって凄まじいリターンをもたらしてきたことが理解できます。
Real Returns Favor Holding StocksStocks are good hedges against inflation, preserve purchasing power and, over long periods, are less risky than bonds.
投資環境は刻一刻と変わりますので、過去のリターンは将来を約束するものではありません。
しかし、仮に年率8%のリターンで初期投資100万円、毎月5万円積立、30年でシミュレーションしてみると以下の結果が得られます。
FIRE狙いの人には物足りないデータかもしれませんが、一般の方が本業の片手間でやる投資としては十分すぎる成績ではないでしょうか?
まとめ
一般の方が本業の片手間でやる投資は、オルカンかS&P500に集中投資だけでOKです。
早期リタイアやFIREには不十分ですが、複利効果を活かせば老後資金の不安は十分解消できます。
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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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