「砂糖はがんのエサだから
食べません」――
...というのは、
これまで何度も耳にしてきた
「夫がステージⅣで抗がん剤治療中。
副作用が強く、
中でも味覚障害がひどくて
ほとんど物が食べられない。
唯一、
“おいしい”と口にしたのが“菓子パン”。
でもネットで調べると、
“砂糖はがんのエサ”と出てくる。
私は夫にがんのエサを与えているの?」
と、泣きついてきた女性がいた
余命は知らされていないようだったが、
旦那様はずっと入院したままで
治療を受けている
体重もかなり落ち、
体力もない
「もう使う抗がん剤がない」と
言っていたことを思うと、
たぶん残された命も短いと思われた
そんな体力の中
食べられるもの、食べたいものを
食べさせてあげるのが最善だと思った
「ネットではなんとでも出てくる。
“砂糖ががんのエサ”なんてことはないから
食べたいものを食べさせてあげてください」
と伝えると、
女性は安堵した表情を見せた
これまで罪悪感を抱いて
つらい思いをしていたのだろう
そして先日、
「砂糖はがんになるから食べません」
そう言っていた、
ステージⅣの女性がいた
彼女はすでに余命を告げられていた
化学療法も受けている
「砂糖が直接
がん細胞に届くわけじゃないし、
糖分も身体に必要なものだから
食べても大丈夫だよ。
もちろん食べすぎは
糖尿病などのリスクがあるから
駄目だけどね」
そんな話をした
もちろん、人間の身体、
そんなに単純じゃない
が、彼女は頑として聞く耳を持たない
なにかに洗脳背れているかのようだった
現実として、
糖分をすべて抜く食事など不可能
食べ物には糖質は少なからず存在する
それにがんの原因は、
喫煙や過度の飲酒、
塩分の摂りすぎ、運動不足...
など、
ほかに大きなリスクファクターが
いくつもある
そしてその中には、
“砂糖”なんて言葉は入っていない
それに、
そんなに偏った食事をすれば
体力も落ちる
抗がん剤治療をしているのなら、
特に体力は必要だ
がん細胞どころか、
正常な細胞まで参ってしまう
でも彼女はそう信じているのだから
仕方がない
...が、なんだか私は
切ない思いがした
私は余命幾ばくもないとしたら、
好きなものをなんでも食べたい
もう少しで死ぬのに、
食べたいものを我慢するなんて嫌だ
それに、
好きなもの、おいしものを食べると
しあわせな気持ちになれる
その“しあわせ感”はきっと
免疫力を上げてくれると思うのだ
そんな彼女、
先日、アイスクリームを食べていた
ちょっと嬉しかった
誰が一番最初に、
『砂糖はがんのエサ』
なんて言い出したのだろう
この科学的根拠のない言葉に、
どれほどのがん患者が翻弄されているか――
今日の朝
ちょっとだけハロが観られた
がん患者が誤情報に踊らされず、
安心して治療が受けられますように...
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Source: りかこの乳がん体験記
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