嵐の季節をやり過ごした。

医療機関

先生、私達、母にしてあげられることないんでしょうか?

 

抗がん剤が終了となった。

ご本人が抗がん剤をすることで日常生活もままならなくなって、

しんどくなる実感があって終了を主治医に相談し止めになった。

 

病院主治医は、彼女の訴えに応じ、ザイタクホスピスを勧められた。

若干のADL(日常生活動作)低下はあるものの身の回りの事は自分でされる。

 

『在宅医療=お看取り』って印象がご家族にはあるらしく、

そして、『抗がん剤を止める=ただ単に死を待つ』って感じで、

冒頭の娘さんのお電話の言葉になったようだ。

 

 

2012年在宅療養支援診療所の仕組みが全国で出来、もう12年が過ぎた。

2012年より前には、赤ひげ先生のような先生が、街に家に往診に出かけ、

臨終期を支えた。その仕組みが制度化され在宅療養支援診療所になった。

 

100年前は、10%の方が病院で最期を迎え、

50年前は、半数の方が病院で最期を迎え、

20年前は、80%の方が病院で最期を迎え、

現在も、75~80%の方が病院で最期を迎えている。

 

在宅療養支援診療所の仕組みは、結局は、

人の暮らしより『死』だけを扱ってきたのだろう。

最期=死と言うことだけにして、

最期にもある『暮らし』は置き去りになった。

最期=死と言うことを中心に臨んできたから

『在宅医療=お看取り』なのも、うなづける。

 

でも、そろそろ、ホントに大切なことに、みんな気が付き始めた。

医療が『暮らし』と共にあれば、今のようなことにはならなかったはず。

お薬に操られることなくリハビリテーション(生活再建学)に取り組みたい。

 

 

今日ご本人の診察の時。

『暮らし』にチャレンジすること、優先したいとご希望が。

これを、娘さんに伝え、安心してもらいたいご様子だった。

 

ご友人との旅行や毎日のウォーキング、

ご家族とのお食事会・誕生日会、等々。

『暮らし』にチャレンジする彼女を僕らは支えたい。

 

 

いろんな形の人生の最終段階を見てこられた、

コチラの先生に近いうちにお話を伺ってみたい。

うらやましい孤独死における『医療』の役割について。

 

 

 

嵐の季節をやり過ごした。

そろそろいいだろう。

良かったら聴いてください。

 

 

 

毎日読んでいただき感謝申し上げます。

良かったら、2つ共に、一日一回、

クリック!!!よろしくお願いします。

 

 

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
にほんブログ村

 

 


人気ブログランキング

 

 

たなかホームケアクリニックYOUTUBEチャンネル登録よろしくお願いします。

The post 嵐の季節をやり過ごした。 first appeared on 三田市の在宅療養支援診療所『たなかホームケアクリニック』.

Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」

コメント

タイトルとURLをコピーしました