安全にかつしっかりと 突出した肝臓がんに対する肝動脈化学塞栓術

外科医

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みなさま、おはようございます
2代目ガンちゃん先生です

早速、戦いが始まっております
難しい治療が多いですね

毎日、どうすれば一番良い結果に結びつくのか
真剣に悩みます

がん治療は、一筋縄ではいきません

本日、ご紹介するこの方は、
九州圏内からお越しの方です

セカンドオピニオンで来院されました

進行肝臓がんに対して、
テセントリク+アバスチン併用療法
が行われている状態でした

テセントリク+アバスチン併用療法は
肝臓がんの薬物治療の第一選択として
推奨されている薬剤の一つで、
投与されるべき薬剤です

ですので、まずこの治療効果を評価しながら、
いま、必要なことは何か、考えました

さて、この方のがんの状態を見てみますと
15cmを超える巨大肝がん
それも、
肝臓の右葉から肝臓の外に飛び出ているような状態
でがんがあります

スライド8
スライド4

これで一番、問題になるのは何か・・・?
それは、肝臓がんの破裂です

破裂しますと、おなかの中で大出血しますので
そのまま出血性ショックになって、命に関わってしまいます

今回は、この破裂のリスクのある場所に対して
門脈動脈同時塞栓療法を行い、破裂のリスクを減らすことを目標
にしました

血管造影を行いますと、
この肝臓から飛び出た病変は、

肝臓の動脈、肝動脈から栄養されていません

胃や腸の一部を栄養する右胃大網動脈から、
がんを栄養する動脈が生えている状態

スライド2

加えて、右の横隔膜を栄養する下横隔動脈からも
がんの栄養動脈を認めました

スライド7

それぞれにマイクロカテーテルを挿入しますが、
安定性を高めるために、
コアキシャル法という方法で、
がんの動脈まで挿入しました

足の付け根から120-130cmくらいの距離のある場所まで
曲がりくねった血管の中を超えて、がんの動脈まで挿入します

スライド3

ここが岩本内科での重要なポイントです

がんの動脈まで挿入したとはいえ、
もともと胃や腸を栄養する動脈ですので、
胃や腸に薬剤が流れる危険があります

流しても本当に大丈夫かを、
ここから動脈CT、いわゆるアンギオCTを行うことで評価します

アンギオCTで、がんだけが栄養されていることが分かったので、
そこから薬剤を流しました

腫瘍も大きく、どの様な変化が起こるか予測が難しい場所ですので、
様子を見ながら、少し加減をしながら、
投与し、しっかり血流が落ちるところまで薬剤を流せましたので、
破裂のリスクは軽減したと考えます

幸い、その後も、大きな問題なく経過しました

テセントリク+アバスチン併用療法も一定の効果がありそうなので、
この治療を一旦、再開し、
効果を見ながら、次の治療を検討したいと思っています

安全に、だけど、しっかりと攻めた治療ができる仕組みがあるので、
このような治療が、岩本内科では行えます
さぁ、今日も岩本内科での診療です

治療も多かったはず・・・
さて、ガンばりますか

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肝臓がん、転移性肝がんでお困りの方は、いつでも、どんな状態でも一度、岩本内科医院にお問い合わせください。

Source: ガンちゃん先生奮闘記

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