動脈血流が乏しくても丁寧に治療すれば薬剤は貯留する-肝臓がんに対する門脈動脈同時塞栓療法-

外科医

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みなさま
おはようございます
2代目ガンちゃん先生です

1週間のお休みを経て
昨日から、岩本内科に勤務しています

私の勤務は原則ですが、
月曜日、火曜日、木曜日、金曜日、土曜日です
火曜日、金曜日ががんカテーテル治療日
月曜日、木曜日、土曜日は外来
、訪問診療

水曜日は、久留米中央病院でがんカテーテル治療を半日行います

外来日が増えるので、脂肪肝など肝臓外来を強化したいと思っています
それと、がんカテーテル治療もより細かく治療の管理ができるようになると思います

よろしくお願いします!

ちなみに、
久留米大学には籍を残してもらっているので、
行っていた研究プロジェクトは、そのまま継続します

さて、本日、ご紹介は、
肝臓がん術後の再発に対して
門脈動脈同時塞栓療法
を行った方のご紹介

この方は、
C型肝硬変から、肝臓がんが出てきてしまったのですが、
肝硬変により、肝機能がそれほど良い状態ではなく、

ギリギリのところをなんとか肝切除していただきました
ですが、その後、
肝臓の左側(CT画像の右側)に2cm 弱の再発病変が出てきました

スライド2

もう一度の肝切除やラジオ波焼灼療法などを検討しましたが、いくつかの条件で治療が難しいので、カテーテル治療を行うことにしました

造影CTでは、動脈相で周囲の肝臓と比べやや黒い、平行相でも黒い病変

典型的なものは動脈相で白、平行相で黒なので、
この再発病変は、典型的な肝臓がんの撮像パターンではありません

動脈の血流が少ないことを意味します
ですが、まったく無い訳ではありません

がんは、大きくなるために必ず動脈の血流が必要です
ほかの血管から血流が入ることはほとんどありません

肝臓にはもう一つ流入する血管 門脈がありますが、
門脈からの血流が入るがんというのは、
稀にはありますが、ほぼ無いのです

なぜかというと、肝臓がんが“がん”らしくなる時に
門脈が存在する間質という場所に浸潤が起こるため
病変内の門脈血流が結果的に低下するのです(Stromal Invasion)

・・という難しい説明をしてしまいました

ですので、この患者さまのように
血流が一見弱いような病変でも、

スライド3
スライド5

丁寧に末梢までマイクロカテーテルを挿入し、
ゆっくりと丁寧に、薬剤を投与すれば、

スライド6

がんの中に、しっかりと薬を貯めることができます

スライド7

治療後は少しお熱と痛みがありましたが、解熱鎮痛剤でコントロールでき
1週間の経過で退院となりました

4月から
どんな感じで毎日を送れるのか
楽しみです

さて、ガンばりますか

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肝臓がん、転移性肝がんでお困りの方は、いつでも、どんな状態でも一度、岩本内科医院にお問い合わせください。

Source: ガンちゃん先生奮闘記

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