「紹介状を書きますので、
あちらの病院に渡してください」――
そんな声が聞こえてきたのは、
とあるクリニックの待合室
“あちらの病院”というのは、
私が乳がんでお世話になっていた病院
患者さん、
検査でよくない結果が出たのは明白
...まぁ、“がん”だろう
「このような声が
大きく聞こえてくるのは
どうなのだろう...」
と、いつも思う
...というのは、
私自身がそれを経験したことがあるから
私の乳がんがわかったのは、
小さなクリニック
視触診だけで
「良性」と診断されたあのクリニック
医師の言う通り放置し、
4年8か月後、
大きくなったしこりを切除しに行き、
針生検もせずに
いきなり外科的生検をされたあのクリニック
半分だけ摘出したしこりの病理結果は、
“がん”
そのとき、
今の病院に紹介状を書いてもらったのだが...
「待合室で待ってて」
と、紹介状ができるまで
待合室で待つよう看護師長さんに促され、
私はほかの患者さんたちと一緒に
待合室の椅子に腰かけた
「乳がん」と告知されたばかり
泣きながら椅子に座っていた
周囲からはきっと、
「あの人、なにかあったに違いない」
そう思われていたのだと思う
しばらくして
「佐藤さーん!」
と、
看護師長さんが私の名前を呼びながら
慌てた様子で診察室から出てきた
看護師長さんの手には1通の封筒
私は椅子から立ち上がった
すると看護師長さんは
つかつかと私のほうへやって来て、
「これをあちらの先生に渡して...」
と、その封筒を私に手渡した
ただでさえ泣いている私
そこに紹介状...
まさに、衆人環視
「配慮がほしかった」――
※過去のブログにも記述
その“ほしかった配慮”
それは今でも強く感じている
先日、私の耳に届いた、
とあるクリニックでの、
「紹介状を書きますので、
あちらの病院に渡してください」
という声
この声を聞いたとき、
私自身のあの忌まわしい過去が蘇ったのだ
これは、繊細な部分だと思う
個人情報でもある
こんな狭い街だと、
特に誰かに聞かれているかもしれない
噂は様々に形を変えて
独り歩きする
一応、がん診療連携拠点病院には
告知時のマニュアルがあるらしい
が、私が告知を受けたのは
小さなクリニック
いや、
クリニックだろうが大学病院だろうが、
患者個人個人や病気のことを思えば
配慮はすべきだ
もしかしたら
「乳がん」と告知されたときも、
カーテンを隔てた向こう側に
ほかの患者さんがいたかもしれない
きっと、私と同じような思いをした人は
たくさんいるだろう
今は、
「がんだね」と簡単に告知する
が、受け止めるほうは
そんなに簡単にはいかない
いくら治るかもしれない病気になったとしても
やっぱり「がん」と告知されるのは
人生が変わるほどのこと
時として命も脅かす
診察室で、誰かに聞こえるような状況で、
「がんだね」と告知されるのは
どうなのだろう...
それはがんに限らず、
ほかの病気でも同じだ
今日の晩ご飯
○ほっけ
○揚げ出し豆腐
○みつばのおひたし
○油揚げとえのきのみそ汁
(画像なし)
なんか、緑ばっか...
今日もおいしくいただきました
何気ない日常に感謝――
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Source: りかこの乳がん体験記



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