母が亡くなって、11年が過ぎた
本当に月日の経つのは早いものだ
その分、
自分が歳をとったせいだろうか、
遺影の母が年々若く見えてくる
「お母さん、
喪服買ってたんだよ」――
今日、3年振りに会った妹が言っていた
「余命2か月なのに、喪服買ってたの」
初めて聞いた
驚いた
「余命2か月」ということは、
倒れて緩和ケア病棟に入院した頃
暑かった5月のことだ
緩和ケア病棟には
2週間ほど入院しただろうか
体調がよくなったので、
退院したのが6月
たぶん、喪服を購入したのは、
そのあとだと思われる
母は、自分の余命を知らなかった
知っていたのは、
家族である父と私と妹の3人
たぶん母は、
ちょっと太ってきたし、
これまで着ていた喪服が入らなくなったので
買いに行ったのだろう
自分の死が近いとも知らずに、
今後、誰かとのお別れのときのために
新しい喪服を買いに行ったのだ
父はどんな思いで、
母の買い物に付き添ったのだろう...
考えれば考えるほど切ない
今頃になって、
こんな事実を知るなんて――
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Source: りかこの乳がん体験記


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