どうも、ヨウ-P(@s_y_prince)ことYO-PRINCEです!
いろんな切り口からカイゴのヒントをお届けしています!
今日は久しぶりに純粋な「介護×◯◯」で記事を書いていきたいと思います。
先日、こんな動画を見つけました!
いや~、上田慎一郎ってすごいなって思っちゃいました!
というわけで、今回のテーマは「介護×カメラを止めるな!」です。
2017年に公開された「カメラを止めるな!」ですね!
この「カメラを止めるな!」を観ながら「介護」につながった思考は「見えていない部分にこそ答えがある」ということです。
見えていない部分をいかにして想像できるかが介護は求められているわけです!
「想像を止めるな!」ってことです。
※まだ映画をご覧になられていない方は「ネタバレあり」の内容になっておりますのでご注意ください。
「カメラを止めるな!」はどんな映画か!?
「カメラの止めるな!」は2017年公開の上田慎一郎監督のゾンビ映画です。
ご存知な方は多いと思いますが、ただのゾンビ映画ではありません!
予算300万円の無名の監督のインディーズ映画にもかかわらず、SNSの口コミであれよあれよと全国公開されて2018年の邦画興行収入ランキング7位というヒット作品となっためちゃくちゃ異色なゾンビ映画なのです。
とりあえずまだの方はこちらをご覧ください↓
人気爆発で上映劇場が拡大!話題の映画「カメラを止めるな!」の“感染拡大”予告編が公開
廃墟でゾンビものの自主映画の撮影をしていたところホントのゾンビが出てきちゃった…という内容の映画なんです。
これだけでも「面白そう!」って思いながら観られる人も多いと思いますが、それだけでは終わらないところがこの映画のスゴイところです。
映画のなかの監督役の濱津隆之さんは、本物のゾンビが出てきて人が噛まれようが「カメラを止めるな!」と言って、どんな状況でもカメラを回し続けるんです!
狂気に満ち溢れた、まさにホラー映画といった緊張感で監督役の濱津さんの撮影は進んでいくんですが、随所に「??」となる場面がちらばっています。
この違和感は何なのか??
実は、この自主映画の撮影は、ある番組の企画で「30分間生放送!カメラ1台でワンシーン・ワンカット撮影」で行われたものだったのです!
映画の前半は、カメラ1台の自主映画の撮影風景を描いているので、ドキュメンタリータッチなわけですが、後半は自主映画の撮影風景の撮影風景というドキュメンタリータッチの上をいくドキュメンタリータッチで描かれているわけです。
何言っているのかよく分かんないですね(^_^;)
つまり、映画の前半では自主映画そのものを見せておいて、後半で自主映画制作の裏側、メイキング映像を見せるという構成の映画なのです。
自主映画とそのメイキング映像を一つの映画にしてしまったわけです!
前半でちりばめられた観る者の「??」は後半ですべてスッキリとしていきます!
漫才でもよく使わる手法で「伏線回収」ってやつですね!
ついでに、私の作った「伏線回収型」のブログ漫才も見てやってください↓
そんなアイデアにあふれる映画「カメラを止めるな!」は、ゾンビ映画という枠を超えて楽しめること間違いなしです!
ユーモアもたくさんちりばめられているので、笑いどころもたくさんあります!
ぜひぜひご覧になってください!
さて、ここからが本題です。
そんな「カメラを止めるな!」を観ながら、私が「介護」につなげて考えたことを書いていきたいと思います!
介護は見えないことだらけだ!
「カメラを止めるな!」では、前半が自主映画そのものの部分で後半がそのメイキング映像となっています。
例えば、自主映画部分では俳優の細井学さんが迫真のゾンビ演技をされています。
一方で「??」という演技もあるんです。
迫真の演技を見ていると、他の場面で感じた「??」が打ち消されてしまうほどの演技なわけです。
で、種明かしの後半。
メイキング映像の部分で、実は細井学さんはベロベロに酔っぱらってしまって演技ができない状態になっていることが明かされます!
それを皆で何とか起こして演技をさせているわけですけど、それがまたリアルなゾンビにつながっちゃうという…(^_^;)
自主映画部分では、誰しも酔っぱらっていたとは思っていないわけです!
「カメラを止めるな!」は、「??」について「実はこうなってるんですよ!」と種明かししていくわけですが、介護もまた「??」だらけなんですよね。
では、介護場面でどんな「??」があるかを見ていきましょう!
人間関係への想像を止めるな!
私の経験ですが、こんなことがありました。
特養のある利用者さんはお酒を制限されていました。
なのにタンスには大量のお酒があったのです…。
どの職員に聞いても『買っていない』と言うし、家族とは疎遠の方で、面会があるわけでもない…。
職員は皆、「??」になってしまいました。
分からないまま数日が過ぎ、真実が発覚しました…。
犯人は、まさかの掃除の職員さんだったのです。
私たちの知らないうちにその利用者さんと掃除の職員さんは仲良くなっておられ、掃除の職員さんにお酒を買ってもらっていたのです。
何も事情を知らない掃除の職員さんは何の迷いもなく買ってあげていたそうで…。
思わぬところに思わぬ関係があり、その影響を受けて「??」なことってあるんですよね!
「人間関係への想像を止めるな!」ですよ…。
利用者の心のなかへの想像を止めるな!
こんなこともありました。
ある認知症のおばあちゃんは別の建物にいる私のことを大好きで出勤日を知っているかのように会いに来てくれました。
頭のなかは「??」でいっぱい。
実はそのおばあちゃんは施設の窓から外を眺め、車から降りて施設に向かう私の姿を見ては朝からそわそわされて対応に大変だったそうです。
それは、まさに「恋」だったのでしょう!
その日から私は、そのおばあちゃんから見えない場所と通って通勤してそわそわさせないようにし、そのあばあちゃんと出会うケアプランが作られたのでした。
「利用者の心のなかへの想像を止めるな!」ってことです。
職員の対応への想像を止めるな!
こんなことはあってはほしくないですけどあるんです…。
ある利用者さんは○○さんの夜勤のときはいつも不穏。
いつもは大丈夫なのに、「??」ってなってしまいます。
これは介護現場では本当にあるあるです。
そして、他のユニットの夜勤者に聞くと「○○さんの大きい声が聞こえてましたよ。」とのこと…。
職員による虐待まではいかずとも、職員がイライラしているだけで、それが利用者に伝わってしまい、認知症の方の不穏行動を引き起こしてしまうことがあります。
それを放置していると、知らず知らずに職員を虐待へと追い込んでしまっていたり…。
ちゃんと職員の心の状態も見ようとしていなければ利用者の「??」の行動の原因は見えてこないのです。
「職員の対応への想像を止めるな!」なわけですね…。
見えるところに潜んだ違和感を感じとろう!
このように、介護は目に見えるところだけを見ていては真実にたどりつけないことがあります。
映画「カメラを止めるな!」の自主映画部分を見て、そのままを信じてしまっていては真実に気づけないのと一緒です。
では、「カメラを止めるな!」の話に戻して、少し考えてみたいと思います。
「カメラを止めるな!」の自主映画部分にはたくさんの「??」がちりばめられています。
この「??」を違和感と表現します。
この違和感をどれだけ感じられるかと言うと、観る人によって違うと思います。
違和感を感じたとしても、そこで立ち止まって「どうゆうことだろう?」と考えられる人と、何となく違和感を感じた程度の人と、感じる程度も様々かと思います。
違和感の感じ方が違うと、当然映画の楽しみ方も変わってくるんですよね!
さて、介護の話をしましょう。
前述のとおり、介護は見えないことだらけで、見えないところを想像しなければ真実に気づけないことがたくさんあります。
この見えないところの想像のきっかけは、実は違和感を感じることにあるんです。
先に紹介したそれぞれの事例で「??」と感じることがあったわけですが、これが違和感ですよね。
この違和感を感じたときに「どうゆうことだろう?」と立ち止まる力を持ち合わせておくことが必要なのです。
介護では「カメラを止めるな!」のように種明かしなどありません。
私たち介護の専門職が、違和感を感じたことをきっかけにアセスメントをして種を明かしていかねばなりません。
介護にアセスメントは欠かせないわけです。
そして、今回の記事でアセスメントに必要な力として伝えたいことは2つです。
- 違和感を感じて立ち止まる力
- 違和感を深堀りする力
そして、映画「カメラを止めるな!」を観るときには、この2つを意識して観てほしいわけです!
きっとこの2つの力が向上でき、アセスメント能力の向上につながるはずです!
違和感をきっかけに真のアセスメント!
とはいえ、この違和感にまつわる2つの力は意外と難しいようです。
違和感を感じて立ち止まる力
まず、違和感を感じて立ち止まる力のほうは、「カメラを止めるな!」で違和感を感じることができたらひとまず第1段階クリアです。
違和感を感じられなかったら、ひたすら「カメラを止めるな!」を観て違和感を感じるように訓練していくしかないですね…。
次に、違和感を感じることができたら、立ち止まれなければ意味がありません。
なんかおかしいな…。ま、ええか。
これでがダメなんです。
なんかおかしいな…。絶対なんかあるはずや!?
「何かあるに決まっている!」ぐらいに決めつけてかかるぐらいがちょうどいいと思います。
立ち止まれない方は、ひとまず無理やり追い込んでみてください(^_^;)
違和感を深堀りする力
さて、一番の問題は違和感を深堀りする力です。
違和感を感じて立ち止まることができたとしても深堀りできなければ、ただ立ち止まっているだけの人です(-_-;)
違和感がアセスメントのきっかけにすぎません。
そこから違和感を深堀りしようとするにはどうすればよいのでしょうか??
それは、深堀りするポイントを知っておくということです。
私が先に挙げた事例で言えば、「人間関係」「利用者の心のなか」「職員の対応」について深堀りすることで違和感の原因が見えてくるかもしれないということですね。
介護は見えないことだらけで、見えないところにこそ答えがあるものです。
見えないところも見ようとすれば見えてくることは多々あります。
まずは、自分が見えていないところを知って、そこを想像するのです。
見えていないところを想像し始めると、そこに関心が向き始め、いろんな人に聞いたり、普段の様子でも見てなかったところを見ようとします。
すると、おのずと情報が集まってくるものなんですよね!
「カメラを止めるな!」で言えば、自主映画部分の見えていない部分で何が起こっているかを想像するわけですね!
ちなみに、「カメラを止めるな!」の自主映画部分ではこんな場面もありました。
1人カメラを持ってカメラを回し続け、そこに映っているものが自主映画となっているはずなんですが、カメラを持っている監督役の濱津さんが自分が映っているカメラに向かって「カメラを止めるな!」って言っちゃうんです。
これが、どういうことか??
もしかしてもう一つカメラがある?
そう思うと、カメラに映っていない部分を想像しながら見始めてしまうわけです。
今映している映像はどのカメラで撮っているのだろうと想像してしまうんです。
そういう想像の力が介護には欠かせないわけですね!
なんせ、介護は24時間365日続いている生活を支援する仕事なわけですから。
介護を止めないためには、見えない部分の想像のカメラを止めてはいけないということなんです。
これこそが、真のアセスメントなわけです!
まとめ
というわけで、今回は久しぶりに映画を観ながら介護について深まったことを記事にしてみました。
介護と「カメラを止めるな!」の共通点は「見えていない部分に真実が隠れている」ということです。
よくよく考えると、介護って映画みたいなもんなんですよね!
いろんな人たちが関わって、一つの映画を作っていくような感覚が介護にもあります。
「カメラを止めるな!」のメイキング映像の部分を見ていると、その奮闘が介護とかぶってくるんですよね!
何としてでも、この人の生活を成り立たせないと!
そんな思いで、その人に関わっている専門職たちが生活を創りあげていくわけです!
そうした専門職たちのホントにすごい支援って実はあまり表に出てなくて、見られているのはほんの一部だけなんですよね。
介護を「カメラを止めるな!」風に映画化したらきっと感動の渦だと思うんですよね!
介護のメイキング映像を観ながら、「そんなことがあったんか…」て涙しちゃうと思います…。
映画化しちゃいましょうか!
「介護を止めるな!」
Source: すべての道は介護に通ず【暮らしかるモダンなブログ】
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