『死』と向き合うということ

医療機関

もうずいぶん前のことだが、

ある老人会で、多くの方の前で、

『在宅看取り』について、

話させていただいたことがある。

 

会場に居た50人くらいの参加者の方々に

質問させていただいた。

 

どんな風に死にたいですか?

ピンピンコロリ 48人

あれ?2人は?

 

どこで死にたいですか?

病院で死にたい  5人

家で死にたい   20人

あれ?あとの25人は?

 

手を挙げなかった方にもう一度聞いてみた。

 

どんな風に、どこで死にたいですか?

 

はっきりとお答えいただいた。

『僕は死にましぇーん!』

 

その言葉を、時々思い出し、考える。

 

僕は死にたくありません。怖いですから。

と言いたかったのかな、、、

 

やっぱり僕も怖いですから。死ぬことは。

『死』と向き合うなんてこと、僕自身もしたくない。

会場の半数の方と同じ気持ちだった。

 

 

『死』と向き合う時。

 

ご本人やご家族は、時に、

孤独に、たった一人で、

向き合うことになってしまう。

 

なぜなら、それは、治療者でさえも、

向き合いきれていないのだから、、、、

 

 

 

 

医療者や介護者は、常に、

ご本人やご家族に寄り添うことを、

一番の使命に考えているはずだ。

 

ならば、『死』と向き合う時、

彼らを孤独にしないで欲しい。

 

その時に、傍に寄り添える力を、

一生懸命に努力して身につけよう。

 

それが、僕たちの一番の使命だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」

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