小林さんが2010年に語学に堪能な友人らの協力を得て調べた結果、フランス、ドイツ、イギリス、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イタリアなどすべての国が全世代で死亡者はゼロだった。
海外の柔道強豪国の柔道連盟やスポーツ機関、病院など1件1件メールを送り、粘り強く問い合わせた。なかでもフランスは柔道人口が60万人と日本の4倍以上に上るが、重篤な事故や事件は起きていない。
「ほかの国で柔道事故は起きていません。日本は異常なんです」
イギリス柔道連盟は、「児童保護の方針・手続き・ガイドライン」“Safelandings”(安全な着地)と、“Safeguardings Toolkit” (児童保護手段のツール)を作成している。(この二者は対になっている)
6年前、本連盟の許可を得て、前者の和訳を行った。
“Safelandings”(安全な着地)の資料ダウンロードはここからこの度、後者の和訳が完成したので、併せてサイトアップをした。
“Safeguardings Toolkit”(児童保護手段のツール)の資料ダウンロードはここから“Safelandings”の「身体的虐待」の項目では
・相互の同意や技術的な正当性を欠く、過度の激しい乱取り
・成長期にある選手の身体能力の未熟さを軽視した過度の訓練、過度の競争
・体重別階級に合わせるために体重を下げることを強制(または示唆)すること
・罰としての不適切なレベルの身体鍛練
等は、「虐待」であるとはっきり書いてある。“Safeguardings Toolkit” (児童保護手段のツール)では、虐待が発生しないためにどのように「リスク管理」を行うかが詳細に記されている。
例えば「寝技では、二人の選手がその動きを実演するように指導する」「身体の接触が必要な時は、事前に説明し、生徒の同意を得なければならない」等、指導方法が実に具体的に記されている。「こんなことまで気をつけて指導していては、強い生徒など育てられない」と日本の多くの指導者は言いたくなるかもしれない。
欧米では、日本の何倍もの人数の子どもたちが柔道を学んでいるが、この安心して柔道を楽しんでいる子どもの中から、日本選手も歯が立たないオリンピック選手が育っているのである。
多くの日本の子どもたちも、安全に安心して楽しむために柔道を習いに来ているということを思い出して欲しい。「なぜ欧米では、柔道による死亡事故はおろか重篤事故すら発生していないのか?」「なぜ日本では、相変わらず子どもたちが柔道事故で死に続けているのか?」の答えがToolkitの中にある。
これは「資料ダウンロード」に置いてあるので、是非柔道指導者の方々に目を通していただきたい。苦労してやっと和訳が完成した直後、1年半前に改訂版が出されていることが判明したため、現在改訂版を翻訳中である。取りあえずToolkitをサイトにアップした。
日本の子ども達が安全に安心して柔道が楽しめる環境を作るのは大人の責任である。指導者の方々がそれをこのSafelandingsから学んでくれることを切に願う。
2016年6月20日
全国柔道事故被害者の会
問題は、たぶん、日本のとある概念「修行」。
これは大きいかもです。
師弟関係で殴る蹴るが当たり前。
無理な技を掛けるのも当たり前。
大相撲部屋で問題化した「かわいがり」というイジメ。
後輩は奴隷・パシリ。
バルセロナ五輪男子柔道86キロ級銅メダリストで筑波大学体育系准教授の岡田弘隆さん(53)は、日本と他国で違いが生じている理由を「指導者の問題であることは間違いない」と話す。
これは柔道に限らない。
コーチから殴られて鼻血出して練習したスポーツは柔道だけではないし、男子だけではない。
その暴力指導を受けた連中が今指導者になっている。
負の連鎖が続いているんですね。
https://toyokeizai.net/articles/-/364635?page=3
まぁ別に私は柔道人口減少はどうでもよいし、、
野球人口減少もどうでも良い。
「甲子園の高校野球大会」を無くせ派、です(笑)
インターハイにまとめて、、
各競技に平等に予算配分して欲しいと思いますね。
要はきちんと理解した指導者がいる限り、、
そのスポーツの発展はない。
地域の連盟に派閥があり、大人の都合でスポーツが配分されても迷惑です。
その辺りの改革が日本の指導者に求められていますね。
自分の経験則にしがみつき、地位・ポジションにしがみつく各地の体育会系指導者が一番の問題です。
取り敢えずこの辺で。
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Source: 身体軸ラボ シーズン2
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