ひとはなぜ、生きているのだろう...

「ひとはなぜ生きているのだろう...」

一日中、そんなことを考えていた

自らその命を絶つひと...

「生きたい」と願いながらも、

病に命を奪われてしまうひと...

この世に生を享けたときから、

“生きる”という試練が与えられる命

イキモノは、本能で生きようとする

が、いろいろと頭で考えるのは人間だけだ

母が亡くなる数時間前、

私は母に食事を食べさせていた

そこは、緩和ケア病棟の一室

母はすでに自力では食べることができず、

ベッドに横になっていた

甲状腺がんを患い、

まもなくその命の灯が消えようとしている母

その母に、ごはんを食べさせている乳がんの娘

傍らでは、父と母の主治医が

私と母の様子を見守っている――

父と主治医には、その光景が

どのように映っていたのだろう

  久し振りに泣いてもいいですか

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Source: りかこの乳がん体験記

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