常在ウイルスたちの働き

その他
私たちは
ウイルスに関して
ほとんど何も知りません。

コロナで脚光を浴びたウイルス。
ほとんどの人は
ウイルスは怖いもの、悪いものと勘違いしてしまいそうな報道で
ウイルスのイメージを洗脳されています。

でも
私たちが知っているのは、
ウイルスというものが存在していること
程度の知識しかありません。

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1930年代後半までは
人間は
ウイルスというもの自体が
この世に存在しないと思っていたくらいですから。

ある湖の水1mlを調べたところ
数百万ものウイルスが含まれていました。

これは当たり前のこと。

地球上あらゆる所に
ウイルスは無数に存在します。

私たちの世界は
いまだ発見されていないウイルスの方が
はるかに多いのです。

ウイルスは無色透明ですが、
私たちはウイルスの海の中に生きていると言っても
過言ではありません。

そんなウイルスと

人類は
共存ではなく、
敵とみなして戦おうとしています。

それは正しいことなのでしょうか?

私たちは
細菌に対してさえ
敵とみなし
徹底して戦いを挑み、
その都度
負け続けてきました。

そしていまや
細菌の本当の役割の一端が解明され
共生共存する貴重な微生物であることが
理解されはじめてきたのです。

それはウイルスも同じこと。

今まで
ウイルスという概念が無い時代には
共存共栄してきたのです。

今では
多くの人が
ウイルスは未知のものというだけで
敵とみなしてしまいました。

先日の全国戦没者追悼式では、
平和を願い、再び戦争の惨禍を繰り返さないように不戦の決意を表明しました。

でも、
真の平和は
一人一人の心の中での平和、非暴力が達成されて
はじめて
起こること。

一人一人が
身近なところで、
理解しない対象を敵とみなして
戦う姿勢がある限り
本当の平和なんて
来るはずはありません。

今までも、北米先住民やオーストラリアのアボリジニをはじめ、
世界中の
自分たちの考えとは異なる人たちを
無差別に皆殺しにしてきました。

北米先住民を次々と虐殺していった時に
たくさん虐殺した将校の中には、
私たちが彼らのことをもっとよく理解していれば、
絶対に殺すことなど無かっただろうと
後に告白しています。

ひかたま:光を分かち合う時代へ:白人vsアメリカ先住民

自分たちに邪魔な存在に対して
攻撃的になる姿勢は
いまだ
人から
動物や微生物、細菌、ウイルスに対象を移しただけで
何も変わっていません。

自分たちの狭い視野で
未知のものを
理解しないまま
攻撃し続けることが
本当に正しいことなのでしょうか。
アマゾンの原生林を開いて作った畑の作物には、しばらくの間、害虫はつきません。
土の微生物や細菌などが植物を健康に保ってくれるからです。
多くのウイルスも、健康な人には無害です。
健康を崩した時に、
ウイルスは増殖して、
健康体ではないことを、教えてくれます。

私たちの外側の世界だけでなく
身体の中にも「常在ウイルス」は存在しています。

「ネズミノロウイルス」を使ったマウスにおける実験では
ネズミノロウイルスが
マウスの腸内の修復機能や免疫機能の向上に関わっていることが
判明しています。

別の研究の実験では、
抗生物質を投与して腸内細菌にダメージを与えたマウス群に対して、
腸壁に炎症を起こす物質の投与を行っています。
その結果、
ネズミノロウイルスに感染させたマウス群は、
ウイルス感染の無いマウス群と比べて
腸の炎症からの回復が速かったことが確認されました。

ちなみに
このネズミノロウイルスは、
人にウイルス性急性胃腸炎を起こすノロウイルスに近い種です。

ウイルスが
生体の健康維持にも有益に関わっていることが
少しずつ
証明されてきているのです。

常在ウイルスは
常在菌と同じように身体に必要な働きをしているのです。

現在コンピューターによる解析が発達して
生体には多種多様な細菌がいて
それらが人の身体を正常に保つ助けをしていることが理解されてきました。
菌は
人が生きていく上で必要不可欠の存在だったのです。

これは
現在
マイクロバイオームMicrobiomeと呼ばれています。

これと同じように
ウイルスも人が生きていく上で重要なハタラキを担っていて
ヴァイロバイオームVirobiomeが
発見されるのも
もうすぐでしょう。

またウイルスを利用して
超小型バッテリーの寿命や出力を飛躍的に伸ばす技術なども
確立されつつあります。

ウイルスは未知のものだから
敵という非常に視野の狭い考え方は
この先
間違った方向へと人類を向かわせる可能性もあります。

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Source: ひかたま(光の魂たち)

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