それは、“外科”。

「おっぱいにしこりあるんだけど、
 どこの病院(診療科)に行ったらいいの?」

その質問に、
私の周りのすべての人たちが“婦人科”と答えた――

今なら、“外科”と知っている人も増えただろう

が、
私が初めておっぱいにしこりをみつけた十数年前は、
乳がんが“外科”の領域であることは、
まだあまり知られていなかった

そんな私も、実は知らなかった一人だった

周囲に流されるまま、
どこか腑に落ちない思いを抱えたまま、
私は婦人科へ向かったのだが...

婦人科は、以前かかったことがあった

病院では初診時、
既往歴や来院の目的など、
必ず問診票に記入を求められるが、

「果たして、
 乳房に関しての問診はあっただろうか...」

という疑念は抱いていた

とりあえず受付を済ませ、問診票を受け取る

が、やはり乳房に関しての記載はない

「やっぱり、乳がんの検査は“婦人科”じゃない」――

  あとでわかったことだが、
  やはり婦人科へ行く女性は多かったようだ

   (実際、婦人科でも診てくれる医療機関も
    あるらしいが...)

私の街には、いわゆる“乳腺外科”というものがない

  いや、数年前に開設された病院はある

  が、“乳腺専門医”は在籍していないらしい

  その病院では、
  そもそもがん治療も行われていない

    もちろん乳腺の病気は、
    “乳がん”だけではないが...

  結局、“診療科ができた”というだけ

  週に1度の1時間半程度の診察時間――

  ...それだけである

この街に“乳腺外科”がないことで、
嘆く乳がん患者は少なくない

が、この街でがん治療を受けられることだけでも
私はありがたいことだと思っている

前出の医療機関のように乳腺外科があっても
乳腺専門医が在籍していなければ
通常の“外科”と変わりはない

ただ、“ほかの病気の患者と顔を合わせない”
という利点はある

乳腺外科があってもがん治療をしていなければ、
結局ほかの病院に移らなければならない

たとえその乳腺外科に乳腺専門医がいたとして、
辛辣な言い方をすれば、
知識や技量はどうなのか...

  ちなみに、私の乳がんを見落とした医師は、
  過去に乳腺専門医でもあった、
  “ベテラン医師”である

私は、“外科”で手術、治療をした

“外科”は、様々な分野の知識が必要だ

おっぱいだけではなく、
ほかの部位の知識があるということは、
逆に言えば、安心感がある

私は乳がんがわかったとき、
肝臓に影が認められた

5年近くも放置した乳がん

“転移”していると捉えるのは至極自然なことだ

現に、主治医は“転移”であると断言した

が、主治医は、
「ほかの検査もしてみよう」と決断してくれた

それは、
主治医の“外科医”としての勘なのかどうかはわからない

“通常、乳がんには見られない珍しいがん細胞”ということも
きっとあったのだろう
 (たまに、肝臓や腎臓にみられるがんらしい)

結果的に検査を2つ追加したことで、
転移ではないとがわかった

“外科”であっても、乳腺に詳しい医師はいる

乳腺専門医がいることもある

なにも、“乳腺外科”にこだわる必要はないと
私は思っている

「“大学病院がいい”と思って、
 そこで手術を受けたけど...」

と、不満を爆発させた乳がん患者もいた

「がんなんかになると、地方じゃダメだ」と思う人は多い

が、“標準治療”をするのなら、
どの医療機関も変わらない

それならば、
通院圏内の病院で治療を受けた方がいいと思う

そんな私自身も、自分ががんになるまでは、

「都会の大きな病院で手術・治療をした方がいい」

そう思っていた一人なのだが――

  今は“乳腺外科”が増えたお蔭で、
  女性は病院に行きやすくなったと思う

  外科は、色々な病気の関患者さんがいる

  特に、おじちゃんやおじいちゃん、
  おばあちゃんが多かったので
  待合室で一緒に待つのが嫌だったな...

  「あの人、なんの病気?」

  と、きっと思われてた...と、思う

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Source: りかこの乳がん体験記

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