裏口入学の医師はどれくらいいるのだろうか

いま話題の東京医科大学裏口入学問題。正直、自分も驚きました。あるあるとは言われていたものの、国公立大学の医学部に入学し、卒後も私立大学と縁のない医師には無縁の話ですし、親が医師だったとは言え、そんなコネもなさそうでしたので。

某美容外科医の高須先生まで「俺も裏口入学だー」と言い出す始末ですが、彼の場合は、一次試験は合格点を取っていたと言うことで、面接が楽だったという程度の話ですから、裏口というのとは違う気がします。

医学部に合格するためには

医学部に合格するためには、入学試験に合格しないといけません。国公立大学の場合は、大概、センター試験、二次試験(+面接など)を経て結果が決まります。ちょっと前に、かなり年齢のいった国立大学受験生が、筆記では合格レベルに達していたのに、結果的に不合格になったと言うことで、騒ぎになった事はありましたが、基本的には点数のかさ上げはないので、本来合格できない人が合格すると言うことはありません。また、大半の受験生は合格すれば辞退せずに入学すると思われるので、予備校などが出す受験偏差値を比較的額面通り受け取ってよいと思われます。

私立大学の入試であっても基本的には同様だと思いますが、私大の場合、

  • それぞれの大学が独自に試験し、評価するので、国公立大学に比べると、やや判定基準が不明瞭。
  • お試し受験、合格しても入学辞退の人が多数いるので、受験の難易度と現実の合格者のレベルには多少相違がある。
  • ボーダーライン上の合否判定で、多少コネが効いてくる可能性がある。

 

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金銭的な問題

以前の記事でも書きましたが、 

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 どんなに安い私立大学でも、国公立大学に比べると一桁以上高い費用がかかります。私立大学でも奨学金制度などはあると思いますが、ある程度裕福な家庭でないと、入学費用を捻出できないと思います。表面上の額は以前の記事の通りですけど、私立大学の場合、ある程度の寄付金も必要になり、学力的には十分入学できる方でも、金銭的事情でいけない人も多数いると思います。

裏口入学させることのメリット

大学にとって、裏口入学させるメリットは何でしょうか。裏口入学に絡んだ金銭的なものは、当然表面上には出てきませんので、裏金として学校関係者や仲介者の懐に入っている可能性がありますが、大学の正式な収入とするためには寄付金の形にしないといけないかと思います。直接の経営上の意味合い以外にも、開業医の子供に便宜を図った場合、大学医師の外勤先の確保などのメリットがあると思われます。

今回の事件では、文科省を巻き込んだ大事であったため明るみに出ましたけど、細かい個人レベルのお付き合いの話は突き止めるのが難しいので、このような事になって、本格的な捜査が入ると、ボロボロいろんな事例が出てきそうです。

裏口入学した医学生にとっての最後の難関

いくら医学部に裏口入学できても、最後の医師国家試験には裏口は一切ありませんので、これに合格する必要性があります。露骨な裏口入学も医師国家試験に5回以上不合格になるような人もどちらも信じられませんでしたが、今回の事件に直面すると、なんとなくつじつまが合うような気も…。近年、私立大学の学生の医師国家試験合格率もかなり上がっているようにも思えますが、国家試験に合格できなさそうな学生を卒業させないなどの方法もとられているとか。

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結論

私立大学の医学部については、古来からある程度のコネが有効であるとか、寄付金の高低で合否が左右されると言うことが言われてきました。あまり本気にはしていなかったのですが、今回の事件を見ると意外とボーダーライン上のコネのある受験生が合格すると言うようなことは、日常茶飯事のようにあったのかも知れませんね。

極端に能力のない学生が合格したとしても、進級できなかったり、医師国家試験にいつまでも受からず、結果的に医師を断念せざるを得ませんので、一般の方が心配されるほど、不適切な手段で医師になった人は少ないかと思います。

ただ、開業医の二世で、かつ私立大学出身の先生は、言われもない疑いをかけられたり、色眼鏡でみられることが多くなりそうですから、ちょっと気の毒ですね。

Source: 医者向けのちょっといい情報

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