彼の後悔。

がんは、本人だけではなく、
家族にも苦しみがある

周囲の人たちにも苦悩がある

私に乳がんがわかったとき、
つきあっていた彼がいた

結婚の機を逃し、
“14年”という長いつきあいになっていた

もちろんその先には、
お互い、“結婚”を見据えていた

そのために、子宮筋腫の摘出手術も受けていた

が、その数か月後、乳がんがわかった

私は自分の残された時間を考えた

しこりを5年近く放置していたとなれば、
がんはすでに全身に転移をしているだろう

...となれば、残された時間は、
平均すると、あと2年

早ければ半年

長ければ数年...

“5年生存率”は、86%(当時)――

きっと、その中には入れそうにない

打ちひしがれた

つらいのは...

悲しいのは、自分だけだと思った

いや、自分のことしか考えられなかった

が、彼も苦しんでいた

悲しんでいた

それを知ったのは、一通のメールだった

  俺がもっとちゃんとしていたら...

  もっと早くに結婚をしていたら...

  そうしたら、
  りかは乳がんにならなかったかもしれない

そう自分を責めていた

これまでの生き方を後悔していた

私の乳がんは、
女性ホルモン(エストロゲン)が関係している

乳がんの原因は様々言われている

有名なところでは、“食生活の欧米化”

そして、“子どもを産む人数が減った”こと

“出産年齢が高くなったこと”が大きい

それは、
身体がエストロゲンに晒される時間が長くなるから

自らのホルモンが、がんをつくり出す――

なんとも皮肉なものである

『もっと早くに結婚をして、
 子どもをつくっていたら』――

その後悔は、きっと一生、
彼の心の中から消えないのだろう

「なんとしてでも、長生きしなければ...」

自分の命

が、決して、自分だけの命ではないのだ

口にはできなかった彼のメールが、
心に突き刺さった

『乳がんになったのは、
 誰が悪いわけでもない』――

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Source: りかこの乳がん体験記

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