今では当たり前になった、“セカンドオピニオン”
以前は、
“ほかの病院に移ること”だと捉えている人もいたが、
あくまで“ほかの医師の意見を聞く”こと
患者自身が納得のいく治療を受けるために
与えられた権利なのだ
が、セカンドオピニオンを受けることで、
「その後の主治医との関係性が悪くなるのではないか」
そう思っている患者も少なくない
また、“セカンドオピニオン”という言葉自体、
発せられない患者も未だいるようだ
ちなみに私の場合――
セカンドオピニオンは受けなかった
理由は...
「温存はできない」と主治医に言われたとき、
※ほかの病院で外科的生検を受けていたため
がんがどこまで広がっているかわからず、
温存は無理なようだった
「少しでも残したい」と希望を伝えた
そして主治医は、
外科部長にも相談したようだった
が、外科部長の答えも主治医と同じ“全摘”
「この病院ではやっていない」という
“センチネルリンパ節生検”も含め、
(当時、保険適用外だったため、
やっている医療施設は限られていた)
「“セカンドオピニオン”という方法もあるよ」と、
主治医の方から提案してくれた
が、おっぱいがなくなるとか温存とか、
リンパ節生検ができるとかできないとか、
※外科的生検をした場合、
センチネルリンパ節生検はできないのが
セオリーだった
そんなことより、命優先
その頃、“ステージ 4”の診断を受けていた私には、
“命をつなぐ治療”の方が大きかった
それにこの辺りには、
セカンドオピニオンを受けられる病院がないこと
都市部の病院に行くことになれば、
交通費、宿泊費...と、
セカンドオピニオンの費用以外にもお金がかかる
時間もかかる
経済的な負担は少なくなかった
しかも、これから手術、治療となれば、
どれくらいのお金がかかるかわからない
ほかの病院で話を聞いても、
この病院で治療を受けるにしても、
“標準治療”である限り、
受ける治療は同じだろう
私の場合、主治医の見解に納得もできた
部長にも相談してくれるくらいの主治医だ
親身になってくれたことにも救われた
なにより第一印象で、
「この先生に頼ってもいいのかもしれない」
そう感じたのだ
国立がん研究センターによると、
『セカンドオピニオンを受けた、
がん患者の割合は20%』
らしい
「意外と少ない」
というのが感想だ
前出の、
“主治医との関係が悪くなるかもしれない”
という理由
(実際、私もよく耳にする)
そして、経済的なこと
また、私のように、
近くにほかの病院がないことも大きいだろう
そもそも、がん治療ができる病院が
近くにない人たちも少なくない
セカンドオピニオンを受けられるかどうかは、
がんの状況
あってはならないが、主治医への不信感
そして、
地域性が大きく影響しているような気がする
自分の身体
自分の命
納得のいく治療を選択したいもの
そしてその権利は、
私たち患者にあるのだから――
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Source: りかこの乳がん体験記
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