介護職は組織の歯車!?「The song of praise」から学ぶ新歯車理論

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どうも、ヨウ-P(@s_y_prince)ことYO-PRINCEです!
いろんな切り口からカイゴのヒントをお届けしています!

今回の記事は「介護×音楽」でお送りします。

取り上げる曲はMr.Chindren「The song of praise」です。

2020/12/2にリリースされたアルバム「SOUNDTRACKS」に収録されている曲ですね。

この歌詞の世界を介護の仕事に重ねながら、「介護」の仕事を頑張っているすべての人達を讃えていきたいと思います。

「いま」を讃える称賛の歌

では早速、「The song of praise」を聴いてみましょう!


Mr.Children「The song of praise」 ベストアーティスト2020 11月25日

この曲の歌詞の世界は、多くの人にとって共感できる世界ではないでしょうか!

今の自分の現状に不満を抱きながらも、頑張っている自分を讃えたいという気持ち…。

誰も感じたことのある気持ちだと思います。

私たちは、どこかの組織や集団に属しながら、そのなかの「歯車」として、自分の役割を果たそうと藻掻いています。

組織や集団のなかでの「歯車」と言われると、否定したくなる人もいるかもしれませんが、この曲を聴いていると「歯車」であることに「希望」を感じることができるんです。

組織や集団のなかでの「歯車」である自分に何の「希望」も感じられない方でも、きっと「希望」を感じられるはずです。

私たちが今いる世界は、自分の目の前に広がる世界での「歯車」にとどまりません。

今自分がいる世界の外側ともつながりながら、もっと広い世界での小さな「歯車」としての自分を感じることができる世界です。

どんな世界であれ、「歯車」である人間は何かを動かそうとしている「歯車」であり、誰もが称賛に値します!

この曲を聴いて、ぜひ今の自分を讃えてあげてください!

この曲のタイトルは、直訳すると「称賛の歌」なのです。

まだまだ未熟な介護業界で頑張っている自分を讃えよう!

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では、この曲を介護の世界につなげていきたいと思います。

まずは、この曲の冒頭部分です👇

積み上げて
また叩き壊して
今僕が立ってる居場所を
憎みながら
愛していく
ここにある景色を讃えて
※「The song of praise」(作詞:桜井和寿)より抜粋

私は介護の仕事を約20年間続けているのですが、介護業界はまだまだ未熟な業界だと感じています。

2000年にスタートした介護保険制度下での「介護」の歴史は、2020年現在でたかだか20年です。

「介護」の理念として、「尊厳の保持」「自立支援」という今や当たり前の言葉がようやく法律のなかで明文化されたのが介護保険制度なのです。

それまでの「介護」は「ただのお世話」と言っても過言ではありませんでした。

利用者を並べて順番に一口ずつ餌付けのような食事介助をしたり、流れ作業のようにスムーズに入浴介助ができるように浴室前に利用者の行列を作ったり…。

介護保険制度前は、そんな「介護」が当たり前だったのです。

そこからコツコツと叩き壊しては積み上げてを繰り返してきて、今の「介護」は当時と比べれば劇的な変化を遂げていると思います。

とはいえ、施設によってその歩みは様々…。

今立っている居場所に憎しみを感じている介護職の方も多いと思います。

なんでAさん立てるのにトイレ連れていけへんねん!

あいつら集まったら喋ってばっかりおるやんけ!

上の人間は何も分かってへん!
現場の把握もせんと人事できるわけないねん!

そんなふうに憎しみを感じながらも、多くの介護職はその居場所を愛していたりします。

しんどいけど…、一緒に頑張ってきた仲間と仕事し続けたいな…。

イライラするけど…居心地はいいんだよな…。

上の人間がダメだけど…現場はみんな頑張ってるし、介護は楽しいし、この職場は好きやねんな…。

なんだかんだで頑張ってきて築き上げてきたその景色を見ていると、悪いことばかりではないんです。

称賛に値する景色があることを私たちは気づいていたりするんですよね…。

介護職に限らず、介護現場で働く私たちの多くは、「いま」を憎しみながら愛しているんです。

この曲の歌詞では同じような表現が繰り返されています。

呪いながら
愛していく
ここにある景色を讃えて
※「The song of praise」(作詞:桜井和寿)より抜粋

嫌いながら
愛していく
ここにある景色を讃えたい
※「The song of praise」(作詞:桜井和寿)より抜粋

 憎しみ、呪い、嫌いながらも、愛していく…。

この二面性は、介護現場で藻掻いている方々なら納得できる表現かと思います。

いろいろ不満を抱きながらも、なんだかんだで介護の仕事が好きで頑張っている姿がそこにあるわけです。

介護の実態、その場の景色がどうであれ、そこは称賛されるべき景色なのです。

職場を変える存在になったら自分を憐れみながらも讃えよう!

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そんな二面性のなかで介護の仕事をしている私たちの姿が次の歌詞に表れています。

いつも取るに足らないことに頭悩まされてた
毛頭 それで何か変わりそうな予感すらしいないのに

だけど逃げるは論外 だって他に行き場なんかない
昔は自分の価値を過信しては 高い空を見上げて過ごした

※「The song of praise」(作詞:桜井和寿)より抜粋

介護の仕事は、一般の人達からすれば取るに足らないことで頭を悩ましています。

食後にトイレ座ってもらったらウンコ出ないですかねぇ!?
でも…みんなトイレ誘導めんどくさがるからなぁ…。

Bさんはどうやったら移乗介助がうまくできるようになるんやろ??
もう一回基本から教えてみよかな…。

思わぬことでうまくいくことを知っている介護現場は、あきらめることなく試行錯誤を繰り返します。

変わりそうな予感すらしないのに頑張ることも多々あります。

それでも、「逃げる」という選択肢を持たずに、今の職場をよくするために頑張り続けるんです。

どこで介護の仕事をしたって大変なことはあるし、今さら新天地で自分の居場所を築いていくことなんて難しいから、行き場がないと思ってしまうんですよね…。

そして、4年5年と時が過ぎ、今の職場を変えるのは自分しかいないと言い聞かせ、高い理想を掲げ、職場を理想へと導こうとするのです。

高い空を見上げて…。

駅ビルの四角い窓から
時々夕日が顔を出し
憐れむように
讃えるように
僕の顔を照らした

※「The song of praise」(作詞:桜井和寿)より抜粋

高い空を見上げて頑張る人は、夕日に照らされるように存在感が大きくなっていきます。

そんなとき、その人は気づき始めています。

「一人で何頑張ってんだ??」と自分を憐れみながら、これまで頑張り続けた自分を讃えているのです。

この二面性もまた、介護現場で藻掻いている方なら納得できる表現かと思います。

どこかの世界の歯車である自分を讃えよう!

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僕に残されている未来の可能性や時間があっても
実際今の僕のままの方が価値がある気がしてんだよ
そう誰もひとりじゃないんだ 僕だって小さな歯車
今なら違う誰かの夢を通して自分の夢も輝かせていけるんだ

※「The song of praise」(作詞:桜井和寿)より抜粋

介護に潜む二面性を前に、藻掻きながら自分を讃えるように頑張り続ける私たち。

当然、挫折することもあります。

どうなるか分からない未来の可能性を追い続けることは美しくも見えますが、現実はうまくいかないことが多々あります。

そんなとき、未来の可能性をあきらめると捉えるのではなく、「今の僕のままの価値」に気づけたら、また違う世界が広がり始めるんです。

ここで、ちょっと私の実際の話をしますね。

私も、施設の要となるような存在となったときがあったのですが、そのときは施設の未来を描きながら自分にできうることを考え、コツコツ行動し続けていました。

でも、施設の未来の可能性を追い続けることは、そんな簡単なことではなく、出る杭は打たれるような経験もしてきました…。

そんなとき、未来の可能性を追い続ける自分より、「今の僕のままの価値」こそが大きいことに気づき始めたんです。

自分のこれまでしてきた経験のなかで得た知識や技術に価値を向けるようになったんです。

地域の有志グループに参加したり、いろんなセミナーに参加したり…。

施設の中の自分ではなく、「今の僕のままの価値」を大切にした行動をするようになっていきました。

このブログもその行動の一つで、どこかの誰かにとって価値ある存在となれる経験にもつながりました。

こんなふうにして捉え方を変えるだけで世界が変わってくるんですよね!

まさに、この曲で歌われているとおりなんです!

「今の僕のままの価値」に目を向けることで、何か大きなモノを動かそうとする自分ではなく、何かが動くために必要な「歯車」である自分に気づけるようになっていったんです!

自分自身を「歯車」と捉えることができたら、噛み合うことができない職場では機能することができないことに気づけます。

その職場で機能できない「歯車」であっても、世界を広げていけば誰だって「歯車」になる場所はあります。

同じような夢を抱く誰かと「歯車」が噛み合えば、きっと自分の夢も動き始めるんです!

誰もひとりじゃない きっとどこかで繋がって
この世界を動かす小さな歯車
誰もひとりじゃない だからどっかでぶつかって
この世界で藻掻く小さな そう小さな歯車

※「The song of praise」(作詞:桜井和寿)より抜粋

後半の歌詞で、「歯車」の話は続きます。

記事の前半でも触れましたが、組織のなかの「歯車」という表現を好まない人は多いと思います。

ですが、この曲を聴いていると、「歯車」という言葉が自分を勇気づけてくれるような感覚になっていきます。

何かスゴく大きなモノを動かす沢山の「歯車」があって、その一つ一つが見事に噛み合って全ての「歯車」が動きはじめ、その大きなモノが動かしているようなイメージが浮かび上がってくるんです!

今自分の目の前に見えている世界だけで、自分はその世界のなかの一つの「歯車」にすぎないんだと考えてしまうと、そこに噛み合わせなきゃいけないような感覚になってしまいますよね。

捉え方次第で「歯車」としての自分は輝き始めるわけです。

ですが…、どちらの捉え方も正しいんです。

この曲が伝えようとしている二面性が、ここにも表現されています。

世界を動かす「歯車」であるという希望に満ち溢れた一面と、「歯車」であるがゆえに隣り合う「歯車」との衝突は必然でもがき苦しまなきゃいけない一面があるんですよね…。

いずれにせよ、「歯車」である自分は大きな何かを動かそうとしていることに変わりはありません。

それだけで称賛に値しますよね!

「今ココ」にある景色を讃えよう!

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最後は、この曲で繰り返し歌われているこのフレーズで終わります。

ここにある景色を讃えたい

※「The song of praise」(作詞:桜井和寿)より抜粋

私たちは、それぞれの介護現場で「歯車」としていろんなモノを動かしています。

認知症の方の暮らしを支えるための「歯車」となっています。

要介護者が住みよい地域となるように「歯車」となっています。

介護の仕事で悩み心を病みそうになっている職員を支えるための「歯車」となっています。

そして、今の時代においては、SNS等で全国のいろんな人たちとつながり、支えあえる仕組みを動かす「歯車」となっています。

そんななかで、「歯車」が噛み合わないこともあると思います。

暗い景色が広がっている現実もたくさんあると思うんです。

そんなときは、ぜひ「歯車」である「今の僕のままの価値」を見つめ直してみてください。

そこには称賛に値する私たちの姿があるはずで、その結果としての景色をまずは讃えてあげたいなと思えます。

「介護」っていろんな景色があるんですよね…。

本人の「やりたい」を目いっぱい支援している景色。

本人の日常生活を維持することに力を合わせて支援している景色。

人手不足のなかで藻掻きながら利用者一人ひとりの日々を何とか支援している景色。

介護現場でいろんな景色を見てきて思うことは、どの景色にも二面性のなかで藻掻いた人たちの姿があるんですよね…。

その結果がどんな景色であっても、愛していける一面があるはずなんです。

だから、「ここにある景色を讃えたい」という言葉をすべての介護現場に送りたいと思うのです!

そんな思いで、「介護」に重ねながら、この曲を聴いたのでした…。

 というわけで、こちらが「The song of praise」が収録されたアルバム「SOUNDTRACKS」です👇

まとめ

Mr.Children「The song of praise」

今の私に突き刺さる曲でした…。

憎みながらも愛してしまうような感覚自分に憐れみを感じながらも讃えてあげたい感覚

そうした葛藤は私だけじゃなかったんだと思えただけで気持ちが楽になれました。

この曲で歌われているような二面性は、今の時代多くの人が抱えている悩みのなかに存在していると思います。

当ブログは介護ブログなので「介護」につなげて書いていますが、全ての人に通ずる考え方だと思います。

この二面性がないと、どうしても極端な思考に陥りがちで、答えが多様な介護の仕事においては特に必要なことだと思うんです。

この二面性を前に藻掻いているだけでも、介護の仕事においては称賛に値すると言っても過言ではありません。

だから、その結果の景色はぜひとも讃えてあげてほしいのです。

そして、この曲のもう一つのメッセージ。

自分をどこかの世界の「歯車」と捉えるということ。

未来の可能性に目を向けるのではなく、「今の僕のままの価値」に目を向けてほしいのです。

そうすることで、誰もがどこかの世界の「歯車」になることができ、何か大きなモノを動かすことにつながるかもしれないのです。

今いる世界で噛み合わあい「歯車」でも、きっと噛み合う場所がどこかにあるはずです!

 

Source: すべての道は介護に通ず【暮らしかるモダンなブログ】

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