おはようございます。
楽天・バンガード・ファンドの決算運用報告書が開示され、実質コストが判明しました。
詳しくは、以下のしんたろうさんの記事をお読みいただくのが早いです。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)の実質コストは0.502%(信託報酬は0.2296%)と予想以上に割高でした。
私の予想では、0.4%くらいに落ち着くかなと思っていたのですが、残念ですね。
楽天VTの実質コストが0.502%と割高でした!
実質コスト0.502%は非常に残念な数字です。
せっかくの0.2296%という低信託報酬が、「信託報酬以外のコスト 0.272%」のせいで台無しですね。
とはいえ、全世界を対象としたファンドの中では純資産総額が約130億円と頭ひとつ抜け出ているのも事実です。
今回の実質コストの発表を受けて、今後の売れ行きにどの程度の影響があるか目が離せません。
このように、どんなに優れた設計の商品でも「開けてびっくり玉手箱」のようなことがあるのが投資信託の1つの問題点ですね。
ブラックボックスが多すぎるというか・・・もう少し改善されると良いのですけれども。
楽天VTメインで運用している人には厳しい数字
投資初心者の方の中には、楽天VTを買って放置という方もいるかもしれませんが、0.502%となりますと放置するには気になる高コストです。
私の場合は、楽天・バンガード・ファンドの商品はつみたてNISAの枠で購入しているだけですので、年間40万円だけですから大きな影響はありません。
しかし、楽天VTや楽天VTIを主力商品としてガンガン購入している人にとっては厳しいですね。
まだ発売されて1年という若いファンドですので、今後の成績を見守っていく必要がありますが、今の投資信託業界の低コスト化の流れを考えますと実質コスト0.4%以下を目指してほしいですね。
eMAXIS Slimシリーズなど、他に低コスト投資信託がゴロゴロ存在する今の投資環境では、0.5%の実質コストは明らかに割高です。
一昔前ならば、全世界対象とした投資信託で実質コスト0.5%ならばめちゃくちゃ優秀でしたが、時代が変われば求められるレベルも変わりますね。
VTが欲しいならば現状では米国ETFか
楽天VTの実質コストが0.5%ですと、為替や購入時手数料の問題はありますが、現状ではドル転して本家VTを購入する方がよさそうです。
本家VTの経費率は0.10%しかないわけですから、0.4%の差は無視できないものです。
信託報酬に関しては、毎年確実に支払う必要のあるコストです。
固定費といってよい性質のものですので、0.1%〜0.2%以上の差がある場合には厳しく判断したいですね。
海外ETFの購入時には0.45%(最低5ドル、最高20ドル)の買付手数料がかかりますが、こちらは購入時に一度限り支払う手数料ですので、信託報酬とは大きく意味合いが異なります。
バンガード社のETFがどれだけ優れた商品であったとしても、運用側に問題があると全て台無しというダメ投信のレッテルを貼られないよう、楽天投信さんには今後頑張っていただきたいです。
投資信託の運用については詳しくないのですが、「VTを買い付けるだけ」のにそこまでコストがかかるのでしょうかね。
オーソドックスな世界分散投資ならばeMAXIS Slimシリーズに魅力
楽天VTの実質コストが今後改善される可能性もありますが、オーソドックスな世界分散投資ならば必ずしも楽天VTに頼る必要がないのも事実です。
コスト面だけ考えれば、eMAXIS Slimシリーズをいくつか組み合わせて世界分散ポートフォリオを組んだ方が有利です。
楽天VTの魅力は、日本を含む全世界市場にこれ一本で分散投資が可能であり、しかも自動的にリバランスされることにありますが、コスト差が大きくては元も子もありません。
今回の楽天バンガードシリーズの実質コスト発表によって、eMAXIS Slimシリーズの強さが目立つ結果となりました。
まとめ
楽天VTの発売から約1年が経過し、決算運用報告書が開示され楽天VTの実質コストが明らかになりましたが、0.502%と予想以上に割高でした。
「VTを間接的に保有できるファンド」という商品設計自体は素晴らしいものだと思いますので、今後の運用成績の改善に期待したいものです。
こんな記事も書いています。
先日、楽天VTと楽天VTIの純資産総額の伸びが素晴らしいという内容の記事を書きましたが、今回の実質コストを見て流れが変わるでしょうか。
投資信託で世界分散投資をする場合には、コスト面ではeMAXIS Slimシリーズが優位にたったと言えるでしょう。
本家VTと楽天VTのコストに0.4%の差がある状態が続くならば、素直に本家VTを購入するのが最適解となるでしょう。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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