おはようございます。
当ブログの読者から以下のご質問をいただきました。
ちゅり男様 はじめまして。
資産形成を始めたばかりの41歳会社員(女性)です。
色々と勉強する中でちゅり男さんのブログに出会いました。
いろいろな種類の投資信託やETFがあることがわかったのですが、我が家の場合なにが適しているのかわからず、積立NISAを始めたもののこれでいいのかと悩んでおります。
ちゅり男さんのお考えをお聞かせ頂けたらと思いご連絡させて頂きました。
現在の家族構成と資産状況は以下の通りです。
夫 41歳 会社員 年収580万(退職金なし)
妻(私)41歳 会社員 年収400万(退職金あり500万程度)
長女 8歳(小学2年生)
次女 4歳(年少)
住宅ローンあり 2000万(月々65000円返済)
金融資産
・現金 1600万
・日本個別株 80万(2年前から勉強のためにはじめました)
・積立NISA(夫)SBIバンガードS&P500 2021年1月度より開始 33,000円/月
・積立NISA(妻)楽天VTI 2021年1月度より開始 33,000円/月
子供たちの大学費用にジュニアNISAも始めたいと考えております。
その場合は投資信託とETFどちらにすればいいのか。
また、住宅ローンはあるものの月々の返済は苦しくありませんので 1000万ほど現金で置いておき、あとの600万は資産運用したほうがいいのか。
などど、毎日頭の中でぐるぐるして決めかねております。
どうか、我が家の状況でちゅり男さんならどうするかなど、ご教授いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
ご質問ありがとうございます。
結論から申し上げますと以下の通りです。
1) アセットアロケーション全体に占める無リスク資産(現金)の割合は「年齢(%)」が目安とされています
2) 投資を始めたばかりの方は、「日本円:株式投資信託=50:50」を目標に買い足していくのがおすすめです
3) つみたてNISAはご夫婦とも満額で活用(年間80万円)し、余裕資金はジュニアNISAで積み立てるのがよいです
4) 住宅ローン減税なども考慮する必要がありますが、節税効果が高ければiDeCoの活用もアリでしょう
以下1つ1つ掘り下げてみていきます。
インデックス投資の鍵は自分に合った非課税制度を上手に選択すること
アセットアロケーション全体に占める現金の割合は「年齢(%)」が目安
あくまで1つの目安にはなりますが、アセットアロケーション全体に占める現金の割合は「年齢(%)」が推奨されています。
ご質問者様の場合、ご夫婦ともに40歳くらいなので、40%を1つの目安にするとよいでしょう。
もちろん、急に働けなくなって収入が途絶えた時の生活防衛資金の確保は重要です。
この生活防衛資金を何ヶ月分確保するかについては様々な意見がありますが、夫婦のどちらかが専業主婦(夫)なのか共働きなのかどうかによっても変わってくると思います。
ご質問者様の場合、共働きで年収もご夫婦のどちらかに極端に偏っているというわけでもありませんので、仮に夫婦の片方が働けなくなったとしても生活が破綻する可能性は低いです。
逆に、夫婦どちらかの給与に大きく依存している場合は、生活防衛資金を厚めに確保したほうがよいでしょう。
シンプルに「日本円:株式=50:50」もおすすめです
ここからは私個人の意見ですが、投資を始めたばかりで株式の値動きにも慣れていない時期の方には、
まず「日本円:株式=50:50」を目指して少しずつ積み立てることをおすすめしています。
ジェレミー・シーゲル氏の『株式投資の未来』を読めばわかりますが、現金は一見価値が安定しているように見えるものの、インフレに対して脆弱であるという大きな弱点があります。
バブル崩壊後の日本は長期に渡ってデフレが続いていますので、あまり物価が上がったという実感はないかもしれません。
ところが、数十年に渡ってデフレが続いている国というのは世界的に見ても数少なく、一般的にはマイルドなインフレが健全な状態とされています。
実際、海外旅行に行ってみると分かりますが、一昔前と同じ金額の日本円を持っていっても以前ほど贅沢できなくなってきています(今はコロナで旅行もできませんが)。
ご質問者様はマイホームをお持ちですので、株式だけでなく不動産もインフレヘッジになりますね。
つみたてNISAを最優先で活用し、余裕があるならジュニアNISAを使います
つみたてNISAは投信積立の最強の味方ですので、このままご夫婦で満額活用してください(年間80万円)。
投資されている商品もS&P500やVTIに連動する商品ですので、安心して長期保有してOKだと思います。
さらに余裕があれば、2024年から資金拘束のリスクがなくなり引き出しが可能になりジュニアNISAがよいと思います。
ただし、ジュニアNISAで新規投資が可能なのは2023年末までですので、もし利用されるならば早めに口座開設をしましょう。
ジュニアNISA枠は2024年以降は新規投資が不可能になりますので、分配金を自動再投資してくれる投資信託一択です。
ETFを購入したとしても、2024年以降は振り込まれた分配金を再投資できませんので投資効率が下がります。
投資信託の質が向上した現在、少額でETFへわざわざ投資する意味はありません。
節税効果が高ければiDeCoもおすすめです
ご主人に関しては退職金がないとのことですので、退職金代わりにiDeCoを活用するのもおすすめです。
iDeCoの掛金は全額所得控除になるため、年収が高ければ高いほど節税効果が高くなります。
膨大な退職金が支給される職業では、iDeCoと職場の退職金で同じ退職所得控除の枠を使ってしまうので、節税効果が低くなります。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
まとめ
つみたてNISAをご夫婦で満額活用し、さらに余裕があればジュニアNISAやiDeCoへ手を広げるのがおすすめです。
インデックス投資の鍵は、自分に合った非課税制度を上手に選択することにあるでしょう。
【おすすめ本】
樺沢紫苑の書籍の中で、個人的におすすめなのは『ブレインメンタル強化大全』と『アウトプット大全』です。
前者で健康的な生活習慣の土台を作り、後者でアウトプットの鬼になって生産性を爆上げしましょう。
こんな記事も書いています。
つみたてNISAを最優先で活用し、余裕があればジュニアNISAを活用するのがよいでしょう。
健康的な生活習慣は全ての土台になります。樺沢紫苑先生の『ブレインメンタル強化大全』を読みましょう。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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