本当は怖い刺激性便秘薬の話~腸が黒ずむ!?~

内科医

※過去記事を練り直しました😉

今回の副題は
刺激性便秘薬の常習をやめますか?
それとも人間やめますか?
どこかで聞いたことあるフレーズを使ってみました。
言い過ぎかもしれませんが・・・💦

今月号(←2011年当時)の愛読書の付録が、
OTC(Over The Counter)医薬品
処方箋なしでドラッグストアでお手軽に購入できるお薬ガイドブックでした😊

やはり、自分の診療内容と重なるところはとっても気になる👀
便秘薬のページをパラッ。ふむふむ。
うぅ~ん。
色々、思うことが多い、多すぎる😱😱

否定するわけではないのですが、
あんまりその薬はすすめないで~とか
むしろ、これを推してくださいよ
ってところ…😥

ってことで、
本日(←2011年当時)、
ドラッグストアに調査に行ってきました。
便秘薬コーナーへ、
どんなもんかと、ふらっとお立ち寄り💨

店頭に並ぶ10数種類の便秘薬のうち、
ほとんどが
刺激性便秘薬(下剤)😱😱

この刺激性下剤、有名どころの成分は
大黄(ダイオウ)、センナ、アロエ、ビサコジルなど。
腸を刺激してくれるので、
確かに即効性はあり

さくっと出ます🙆

どうしても、
っていうときは確かに効果的
※ムチをたたいて無理やり出すようなものなので、お腹が痛くなること多いですが…⤵️

でもですね、注意点があるんです

即効性・確実性の誘惑に負けて、
刺激性便秘を使い続けると、腹黒くなるんです⤵️⤵️⤵️


いや、「腸が黒くなるんです」
これ、本当

ある文献によると常用し始めて、
半年~1年経つと、
すでに黒ずんでくるという話😥

わかりづらいですね。

どういうことかというと・・・、
この大黄、センナ、アロエ、ビサコジルなどが、
大腸に色素沈着(メラノーシス)をおこすのです😨

→大腸の蠕動運動(腸を動かして、ぐ~っと便を直腸まで送り込む動き)が落ちる⤵️

→同じ量では効果が出ないので、薬の量を増やさないと出なくなる⤵️

というふうに常用性・耐性ができたようになる😱😱😱
要はだんだん薬が効かなくなってくるのです!
→ひどい人は1日50錠なんてとこまで増えることも

薬に頼ってしまい、
腸が自分で動く働きを忘れちゃうんですよね・・・😱😱😱

その上、
生薬とか漢方とか植物成分由来という説明してるので、
なんだか体にやさしそうな響きなんです。
ここが盲点なんですね
↑そんなこと言ったら、保険金殺人事件で使われるようなトリカブトも植物由来ですよ⤵️

長々と書いちゃいましたが、
これらの薬がだめと言ってるわけではないんです😓
こういう危険性を理解しておいていただきたいのです

ちなみに、
大腸肛門科で主にお出しする便秘薬は
軟便剤(マグネシウム系軟便剤)とお守り代わりに使う数日でなかったときの座薬タイプの便秘薬など

軟便剤はご自身の体の中の水分を使って便をやわらかくしてくれます🙆
だから、水分を少し多めにとることも大事
妊婦さんでも安心して使えます♥

あえて注意点を挙げると、腎機能が悪い方やご高齢の方は注意が必要なことですかね。
※医師によってはこの軟便剤のことを「下剤」と説明することもあるかもしれません。でも、基本的に肛門科で出る薬は軟便剤が基本です😉

最近は新しい便秘薬もパラパラ出てきています

↓こちらも参考に😉
「最近の便秘薬事情」
http://blog.livedoor.jp/osr48/archives/54912761.html

ちなみに、
世の中には患者様が
いくら努力してもご自身では解決できない便秘の方
一定数いらっしゃるという研究もあります😓

要は
「努力では解決できない便秘、ある程度薬の介入が必要な便秘」です😓
腸が長いとかある程度体質的なこともあるかもしれません💨

↓こちらもぜひ参考に
「薬なしで便秘を治したい!」
http://blog.livedoor.jp/osr48/archives/54912760.html

気になる症状がある方、
一度、大腸肛門科で相談を🙆

※追記
今回はわかりづらかったかもしれませんが、
下手すると市販薬の営業妨害になりかねないので、
言葉を慎重に選んでみましたので、
あしからず

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Source: 埼玉の大腸肛門科(肛門・痔・大腸内視鏡)ママ女医のブログ

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