ゴールデンウィーク直前の
在宅復帰は、けっこうリスキーだ。
がんターミナルで、高齢で、
介護保険が初めて、なんて場合は、
特にタナカ自身の集中を高める必要がある。
さらに、最近では、コロナもあって、
入院中の状況がつかみにくい。
入院中、点滴管理で、経口摂取も不安定。
ターミナル期で、いよいよかもということも耳にした。
そんな方が、在宅復帰するとき、
全集中で、ゴールデンウィークに対応する。
うちは幸いコンパクトチーム。
情報共有はタイムリーだ。
GW直前の診察で、
トルソー症候群に気付く。
嚥下障害も、どうやらあるようだ。
認知症状だけではない、脳障害の症状も見られる。
ターミナル期の、トルソーで、
嚥下障害もあり、介護は初めてのご家族。
しかもゴールデンウィーク！
なんだか全部で、ほんと、ゴールデンだ。
こんなときは、うちのナースも、毎日訪問。
タナカと毎回、状況を擦り合わす。
一番難しく、一か八かで、
やってみたのが、食事だ。
どちらにも傾く状況で、悩む。
蓋を開けて、びっくり！とは、ならず、
やっぱりザイタク！やな、となった。
これで、もう大丈夫だ。
先生、母は昔は、そんな事なかったのに、
ファンタグレープで生きてるんです。
こればっかり飲むんです。
お母さん、なにか食べたいもんないの？
ファンタやな、ファンタグレープや。
この言葉の力強さに、
お母さん、あなたは、やっぱり、
ゴールデンだ！金賞だよ！と、お伝えして、
こちらが安堵したのは言うまでもない。
介護初めての娘さんも、
ファンタグレープのおかげって話されていた。
タナカたちよりファンタグレープ。
点滴神話よりファンタグレープ。
今日もザイタクは楽しかった。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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