なあ、うちの看護師ら厳しいやろ?
俺は優しいけどな。どない?
うん、ホンマや。悪魔や。センセは好きや。
そういうと彼は、ムクっと起き上がった。
厳しく、そして愛情たっぷりの看護師らと
いつも一生懸命に取り組む基本動作を
彼は、自慢気に披露する。
タナカも昔からコソ練が好きだった。
こっそり必死に一人パス練習して、
みんなとの練習の時は涼しい顔して
さぞ、天才やろ俺?!って感じで
自慢気にスクリューパスを投げる。
彼だって、おんなじだと思った。
地域からの愛情に恵まれず、
孤立していった彼と彼の家族。
その悲しみは計り知れない。
しかし、うちの看護師らの必死の厳しく温かい愛情は、
雪のように冷たかった彼らの悲しみを、溶かし始めている。
彼からは笑顔が、彼を愛する母親からは優しい穏やかな笑顔が、
そして、誰よりも自分の息子が自慢の父親からは熱い涙の笑顔が、出始めた。
きっと、治りますよ。男前の僕がいますから。
そう彼の耳元で、伝えると、今日一番の声で、
「ハハハ、ハハハ、ハハハ」と笑ってくれた。
今日だって、ザイタクは素晴らしかった。
今日は、中学の頃、ラグビーの練習帰り。
自転車乗りながら、ウォークマンで、
カセットで聴いていた浜省。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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