神の詩 第四章十七節 7

神の詩　第四章十七節　7

「行動について知ること、禁じられた行動について知ること、定められた行動をしないこと(無行動)について知ることが必要である。行動の道は奥が深い。(十七)」

ヤーマ（禁戒/日常の心得）

続きます。

現代では、
流通網の発達により、
目に見えない暴力も
あらゆる所で起きています。

自分は関係ないと思っても
知らないうちに
暴力に巻き込まれてしまうのが
現代社会です。

一例をあげておきましょう。

いまや
コストが安く
何にでも利用できるパーム油が、
あらゆる製品に使われるようになりました。

歯磨き粉や石鹸、シャンプー、クッキーやキャンディ、即席麺、調理パン、チョコレートなどのあらゆる食品、
化粧品、洗剤、バイオディーゼル燃料まで、

私たちが購入する製品の
およそ半分に
利用されていると言われています。

そして、
いまだに
その需要は急増しています。

でもこの油が使われるたびに、
一時間当たり300ものサッカー場と同じ面積の広大な自然の森が
破壊され続けてきました。

その森に住む貴重な動植物を殲滅し、
森林資源を破壊し、
空気も汚染し、
気候の変動にも加担しています。

手っ取り早くパーム油プランテーションを作るために、
太古からの貴重な原生林に放火して
パーム油の土地を
拡大してきたのです。

放火による大規模山火事によって、
静かに森の中で暮らすオランウータンやサイ、ゾウなども
突然追い出され、
殺されています。

あらゆる生き物が殺されているのは、
私たちが
パーム油をたくさん消費しているからです。

つまり、
日常生活で洗剤を使い、
アイスクリームを食べ、
お化粧するだけでも、
生き物たちが殺される社会構造になっているのです。

いままでは、
お菓子を食べることで、
オランウータンが殺されるとは
多くの人が考えてもみなかったと思います。

でも、
それが
現実に起きています。

ようやく
多くの企業が
このことに気がつき、
持続可能なパーム油生産への道を
模索しています。

でも、
まだまだ
破壊は止まっていません。

私たちが
日常に使う
洗剤や医薬品、化粧品、日用品なども
環境中に廃棄され、
さまざまな生物が犠牲となり、
死んでいます。

私たちは、
これらの現実を知る権利があるのではなく、
知る義務があるのです。

非暴力は、
自分の生活のあらゆるところを見直す良い機会となり、
負のカルマを作らなくする良い機会でもあり、
特に
食生活を見直し、
健康的な生活へと導く良い機会でもあります。

続きます。

森井啓二

きれい・ねっと

2018-12-18

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Source: ひかたま（光の魂たち）