昨年(2021年)は、日本天台宗の祖 “最澄(さいちょう)”の1200年の大遠忌(だいおんき)でした。※大遠忌とは、仏教で各宗派を開かれたお祖師様などの遠忌のことです。
最澄は、“伝教大師(でんぎょうだいし)”とも称され、比叡山延暦寺を開基したほか、数多くのお弟子様方を輩出し、以後の日本の仏教の礎を築いたとされます。
京都市と滋賀県大津市にまたがる天台宗総本山の比叡山延暦寺には、わたくし自身これまで幾度か訪れておりまして、1,700haにもおよぶ広大な敷地には、国宝の根本中堂をはじめ、数々の貴重な建造物がございます。
修行の場としての静寂な空間と、天台宗総本山として、当寺にたずさわる方々の真摯なお姿には、いつ訪れても心から畏敬の念を感じます。
比叡山延暦寺は、“東塔(とうどう)”“西塔(さいとう)”、そして“横川(よかわ)”の主に3つのエリアから成り立ちます。
このうち“東塔”が、本堂にあたる根本中堂を有する中心地域です。延暦寺にお参りするならやはりこの東塔が欠かせません。
そして、わたくしが心惹かれるのが“西塔”です。
西塔の本堂は釈迦堂(天法輪堂)で、修行のお堂(にない堂)や、さらには伝教大師の御霊廟の浄土院がございます。
ここもまた綺麗に手入れの行き届いたお寺で、簡素でありながら、天より降り注ぐ光は穏やかで透明感に溢れ、神々しさまで感じます。この空間におりますと、とても清々しい気分になれます。
大師の入寂以来、あたかも大師が生きていらっしゃるかのように、十二年籠山行(じゅうにねんろうざんぎょう)の厳しい修行をおこなう僧が、日々お仕えしていらっしゃるとのことで、最初それを知ったときにはとても驚きました。
試しにお堂近くで耳を澄ませていると、ちょうどお昼時だったかと思いますが、修行僧と思われる方の足早の音が聴こえてまいりました。
お食事も毎度欠かさず御霊廟へお供えするということですから、大師の御心を今の時代にもしっかりと伝えていく天台宗の御意思を垣間見た気がいたします。
伝教大師を師として仏教を学び、この国に数多くの寺院を開いた僧侶は数知れず、そういった由縁を紐解きつつ、貴重な資料を一同に集めて展示するのが、先頃、上野の東京国立博物館にて開催された特別展『最澄と天台宗のすべて』です。
これは巡回展で、2022年も引き続き、九州および京都の国立博物館でも開催されるそうです。
天台宗のみならず、仏教の歴史について造詣を深めていくのは、霊視師として必須です。
そして、最澄や天台宗の寺院が所蔵する貴重な名宝を拝見できるめったにない機会ですから、わたくしも急いでチケットを購入し、上野にある東京国立博物館へ行ってみることにしました。
予想をはるかに超える、天台宗にまつわる数々のお宝は観る者を圧倒し、仏教の奥深い世界へと誘(いざな)います。
次回以降、展示会に訪れた際のことを書いてまいります。
どうぞお楽しみになさってくださいませ。
Rinokia
(次回②へ続きます。)
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Source: 神々からのメッセージ
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