先生、最期はお薬より酸素より、お経だったわ。
少しは罪滅ぼしになったかしら。
私にしかしてやれないことが一番役に立ったわ。
彼、私に尼僧の免状が届いた時、一番喜んでくれてたのよ。
この時のためだったのかしら。。。。。
息が止まるときね、目を見開き、私を見て、
三回大きな息をして、すーって、止まったの。
一時間手を握ってお経を上げていたの。。。。
穏やかに眠るように、逝ったわ。
最期をもう一度振り返る彼女は、
僕らに、確認するように、そして、
自分自身に言い聞かせるように話された。
人生いろいろ、夫婦も色々、
男女の間には、色々、いろいろな歴史がある。
どんなに紆余曲折あった二人にも、神様は、
終わり良ければ全て良しの時間を用意する。
息が止まるその瞬間を、妻だけに見せて旅立たれた。
そこに意味などないという人もいるとは思うが、
僕は、そんなことはないと思っている。
彼が妻に、罪滅ぼしの時間をくれたんじゃないかな、、、
って、勝手に妄想した。
人間の性(さが)は、きっと、こんなだ。
出逢ってしまった二人にしか
わからないことがほとんどだが、人間は、
きっと、赦しあえる生き物なんだと思う。
そして、だからこそ、素晴らしいのだと思う。
今日も、ザイタクは学びの場だった。
素敵な出逢いを。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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