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みなさま、おはようございます
2代目ガンちゃん先生です
先週は、
Webの講演会で、
肝細胞癌に対する
アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法(テセントリク+アバスチン)の講演をさせていただきました
全国に向けての講演で、
驚く事に、
1200人の視聴があったと聞きました
私の講演のために、
時間を割いてくださったと考えると、
恐縮ですが・・本当にありがたいです
テセントリク+アバスチンですが、
良い薬で、肝臓がんの治療ガイドラインを変えるほどの力を持っている薬です
一方で、いくつか注意すべき副作用もでることが分かってきています
その一つに、蛋白尿があります
テセントリク+アバスチンの内、アバスチンが引き起こす副作用です
投与患者さまの内、3割くらいに出現します
その内、ひどい蛋白尿は5-10%といったところです
蛋白尿の何が悪いかと言うと、
そのまま蛋白尿が出続けていると、腎機能が悪化するケースがあるのと、
尿の中に、身体の大事な成分である蛋白が漏れ出ている事になりますので、
体内の蛋白不足が起こります
蛋白が不足すると、身体の浮腫みが出たり
全身状態が悪化します
それで、治療が継続できなくなってしまいます
テセントリク+アバスチンを無理して続けていくと
蛋白尿の状態が治療をやめても戻らなくなってしまう事もあるので、
代わりの他の治療も行う事ができなくなってしまいます
蛋白尿を改善する薬なども無いので、今はテセントリク+アバスチンで蛋白尿が出現したら、一定のところで、アバスチンを休薬(やめる)事が推奨されています
私は、減量(減らす)事もありだと思っているので、それらを駆使して管理しています
この患者さまも、
テセントリク+アバスチンを前医で行ってこられた患者さまです
九州他県から岩本内科に来られました
肝臓がん門脈本幹浸潤があり、非常に進行した状態です
肝機能はChild-Pugh BからCの状態
肝機能も悪いです
普通にいけば、余命1-2ヶ月の状況と思います
この方の問題点が、蛋白尿です
テセントリク+アバスチンの影響で、蛋白尿が出現し、
身体の蛋白が不足する状態 ネフローゼの状態までなってしまっていました
アルブミンも1.8しかなく、体中むくんだ状態でこられました
前医ではもちろん、他の治療は出来ないという事になってしまいました
癌も門脈浸潤があり、治療しなければすぐに命を落としかねない状況ですので、
カテーテルを留置し、肝動注化学療法を導入しました
この様な厳しい状況の方には、肝動注化学療法のやり方も工夫します
たとえば、
最も制御しておきたい病変をまず治療し、少し放っておいても良い場所は
無視します
私が行うNew FP療法も普通にやると、この様な患者様には強すぎる可能性があるので、
量を調整し、一部はLow dose FPという他のやり方を組み合わせる事もあります
この患者さまもあの手この手の工夫をしながらですが、
現在、半年治療経過しています
肝機能も少しずつ良くなってきていますし、
身体のむくみも、パンパンだったのが、
かなり改善しました
蛋白尿で治療ができなくなると、
他の薬剤が使いにくくなります
肝動注化学療法であれば、工夫しながらであれば
治療が可能です
おそらくですが、全国でも
今の薬物療法で起こった蛋白尿で困っている患者さまがかなりの数おられるのではないかと思います
岩本内科に来さえしてくだされば、治療ができるのですが・・・
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Source: ガンちゃん先生奮闘記
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