欲しかったのは、情報と共感。

乳がんがわかってからこれまで、
乳がんに関する医療番組やドキュメンタリーは
できる限り見てきた

当然、
「見たくない」という人もいると思う

私も決して
無理をして見ていたわけではない

単に、知りたかったから

色々な情報を得たかった

そしてそこに、
自分が思い悩んでいた答えが
あるかもしれないと思った

  ○手術や治療は、
   私と同じなのだろうか

  ○都会の大きな病院は、
   もっと術式が進んでいるのだろうか

  ○ほかの人たちの副作用は
   どうなのだろう

  ○腋窩リンパ節郭清をした腕は、
   ほかのひ人たちは
   どれくらい上がるのだろう

  ○乳がん治療中、
   落ち込むことはないのだろうか

  ○みんなも泣くことはあるのだろうか、
   悲しくなるのだろうか

  ○仕事はどうしているのだろう...

そんな思いを重ねながら、
貪るように見ていた

結局、がんは孤独だ

だからこうして、
ほかの人たちの情報が知りたくなる

そんな私でも、
さすがに見たくないものがあった

それは、
私ががん告知を受けてから数日後のこと

時間はすでに夜の11時を回っていた

「りか」

階下の居間にいた母が、
階段の下から2階の私の部屋に向かって
私の名前を小さく叫んだ

『こんな時間になんだろう...』

「今、BSで
 乳がんの手術やっているんだけど、
 あんたも見る?」

当時、
我が家でBSが観られたのは、居間だけ

私の部屋は対応していなかった

  そんな時代だったな...

『手術か...。
 さすがにこれから受ける身としては、
 見たくないな..、』

「いや、見ない」

そうは言ったものの、少し気になる

しばらくして、居間に下りていった

が、テレビの方を直視できず、
私はそのまま台所へお茶を取りに行った

「ほら、
 こんなことしているんだよ...」

と、母が手術の場面を見ながら
口元を手で押さえ、
悲しげに口走っている

その母の言葉を聴くと、
さすがにテレビを見る気にはなれなかった

母の向かいで、
父もテレビ画面を直視していた

なにを思って見ていただろう...

今でもがん関連の情報があると
すぐに飛びつく

新聞などの切り抜きをまとめたファイルは、
もう何冊になったか――

   1日1回、応援のクリックお願いします
       日々の励みになります
    両方押していただけると嬉しいです
       ↓         ↓
    にほんブログ村 病気ブログ 乳がんへ
  人気ブログランキング   にほんブログ村


 ★しこり発見から治療までの経緯は⇒
こちら

 ★さらに詳しい経緯を更新中⇒≪私の記録≫から

 
Source: りかこの乳がん体験記

コメント

タイトルとURLをコピーしました