ある友人と話をした時、こんな単純な話が出た。
在宅医療って、ぶっちゃけ、この20年でメジャーになったん?
あんま、周りでは聞かへんし、どうなん?有名人も、聞かへんよ。
そう言えば、この前のYOUTUBEの関本剛先生って、
在宅医療をされてたん?あの人くらいしか知らんわ。
在宅医療元年の1986年、訪問診療という概念ができた。
その20年後の2006年に在宅療養支援診療所がスタート。
その16年後の2022年。今、在宅医療はどうだろう?
この36年は、携帯電話の発展抜きに語れない。
携帯電話が在宅医療のもっとも重要なツールである。
この携帯電話の質の改善は、皆さん周知の事実だ。
しかし、どうだろう?
この携帯電話の普及とともに在宅医療も普及したか?
答えは NO だ。
携帯電話の普及は、全国民100%近いのに、
在宅医療そのものは、利用率はさておき、
実際、認知度さえもかなり低い。
在宅医療なんて、患者側からしたら、
携帯電話みたいに発展を期待するどころか、
認知すらしていないのが一目瞭然だ。
この36年の中、在宅医療で有名になったのは、
関本剛先生のYOUTUBEとコロナ在宅くらい。
なぜだ?
簡単だ。
在宅医療の質の改善がないだけだ。
尊厳死やリビング・ウィル、
そう言った人間の最も大切なところを議論する立場に、
正直、在宅医療の質は、追いついてもいない。
そこをしっかりと見つめよう。
過去には、在宅医療のシステム改善への取り組みはあっても、
在宅医療の質の改善への取り組みは、正直、始まってもいない。
質を改善するには、密室の医療を続けていてはいけない。
多くの皆さんの目に留まるよう努力しよう。これは必須だ。
そこで行われている医療の発信が少なすぎる。
これだけ、SNS等が発展したウィズコロナ時代に、
在宅医療の発信は、正直、コロナ在宅だけだった。
在宅医療の中でも、異質のコロナ在宅が、世間では、メジャーの認識。
これでは、在宅医療の質の改善に至らない。
システム改善を図った最初の20年はそれでもいい。
2006年以降の16年は、正直なんにもやってない。
多くの異論は覚悟の上、あえて言わせてもらう((笑))
2026年に在宅医療40年を迎えるまで、あと4年。
この4年で、在宅医療の質の改善に、真剣に取り組もう。
お願いがある。在宅医療のトップランナーたちよ。
システム作りに精を出すのは、この辺にしておいて、
在宅医療の質改善に本気になる時ではないだろうか?
目の前で起こっている素晴らしい人間模様や、
暮らしを支えている医療をもっと教えてほしい。
今こそ、一丸になってこの文化を発信し、改善に挑戦しなければ、
日本のザイタク文化は育たないどころか、もう終ってしまう気がしてならない。
多くの皆様からのザイタク医療に対する応援の声を、
今こそ、利他の精神で患者に還元しよう。
今こそ、在宅医療の質の改善に繋げよう。
『普通』が普通であるために努力しよう。
『お家に帰る』なんて『普通』を、普通に。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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