おはようございます。
老後のお金が心配というのは皆共通した悩みのようで、世の中には個人年金保険が無数に存在します。
ところが、個人年金保険は資金が拘束されるうえにインフレに弱いという致命的な弱点があります。
年齢が若く20年以上の運用期間が確保できるのであれば、個人年金保険よりもiDeCoを活用して株式投資信託で運用するほうがベターです。
本日はその理由と個人年金保険の使いみちについて考察します。
インフレに弱い個人年金保険よりiDeCoがオススメ
個人年金保険は資金拘束される上にインフレに弱いのが致命的
現金は流動性を保っているからこそ価値があると思います。
よほどの好条件でない限り、現金を20年〜30年にもわたって拘束されるリスクは避けるべきです。
途中解約しない限り元本保証されている商品であったとしても、本来理想的なインフレ率であるとされる2%のインフレに対抗できない商品に資金を拘束されるのは危険です。
バブル崩壊後、長引くデフレにより日本人にはデフレマインドががっちり植え込まれましたが、2022年の相場でインフレの恐ろしさを知ったことだと思います。
基本的に、健全な資本主義社会においてインフレが進むため、現金の価値は長期的にみて下がるものです。
よって、個人年金保険の利回りが銀行預金などと比較してお得に見えたとしても、実際に60歳になってお金を受け取ったら購買力の低下に驚かされるという事態になりえます。
多くの個人年金保険は途中解約してしまうと元本割れしてしまいますから、一度契約すると途中で気がついても引き返しにくいというトラップです。
個人で年金を用意するならiDeCoで株式投資信託で運用する
20年〜30年も資金拘束のリスクを引き受けるならば、インフレに対抗できる資産で保有する必要があります。
そして、以下の記事で解説したとおり、投資期間が長くなればなるほど株式こそが最も優れたリターンを生み出してくれることは過去の歴史が証明しています。
もちろん、株式とはいっても1銘柄や2銘柄だけではどんなトラブルに巻き込まれるか分かりませんので、適切な銘柄数に分散させる必要があります。
iDeCoでは個別株の取り扱いはなく、株式投資信託から選ぶことになりますので、初心者であっても自動的に適切な分散投資ができることになります。
しかも、運用益にかかる税金は非課税になり、iDeCoの掛金は所得控除の対象になるため節税もできるという反則技です。
iDeCoより先に個人年金保険を使う理由は乏しいでしょう。
以下はSBI証券、楽天証券、マネックス証券の3社のiDeCo口座を比較した記事です。
これからiDeCoを始めようと考えている方はぜひ参考にしてください。
個人年金保険を利用するなら生命保険料控除の範囲内で
上述のデメリットを踏まえたうえであえて個人年金保険を利用するならば、生命保険料控除の範囲内で活用するしかありません。
以下が生命保険料控除の所得税・住民税の上限を示す表です。
この表を見れば分かる通り、年間の払込保険料が8万円を超えると所得税、住民税ともに生命保険料控除の上限に達してしまいます。
この範囲内で利用するならば個人年金保険にもギリギリ利用価値があると言えますが、掛け捨ての生命保険など他の保険に加入するほうがメリットは大きいでしょう。
まとめ
個人年金保険は老後まで資金が拘束されるうえ、インフレに弱いというリスクがあります。
若い方であればiDeCoで株式投資信託を購入して長期運用するのがよいでしょう。
生命保険料控除の範囲内であれば利用価値はありますが。
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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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