投資信託からETFへのリレー投資は今でも妥当性があるか?

内科医

おはようございます。

当ブログの読者の同業の先生から、以下のご質問をいただきました。 

はじめまして。いつもブログを大変楽しく読ませて頂いております。

また私も医師(30台前半マイナー開業医)であり、勝手に親近感を持っております。

一つ質問があり、ご連絡させて頂きました。

当方、20〜30年後の配当金生活を目指しております。

現在の金融資産はほぼ日本円で4000万円程度、月々投資にまわせる金額は、 70〜80万円です。

目的達成に向け、以下のうちどちらが良いか悩んでいます。

①VTもしくはVTIもしくはVYMなどを長期間愚直に積み上げ、配当金も再投資にまわす

②楽天 VTIなど手間の少ない投資信託を長期に積み上げ、30年後に売却、大きくなった円原資をもとにVYMなどの高配当ETFを一度で購入する

将来の安定した配当金を優先した場合、①、②のどちらが最適解でしょうか。

個人的には、②のほうが手間少なく好みですが、配当金生活というコンセプトとはずれている気がします。

初心者の私では、判断がつかず、ちゅり男さんにご教示頂けますと大変有難いです。

突然のご連絡、大変失礼致しました。

今後ともブログを楽しみにしています。

この質問は回答が容易です。

月に70万円〜80万円も投資に回せるのであれば絶対に①が正解です。

何も悩む必要はありません。

今すぐにドルを仕込んでVT、VTI、VYMなどの海外ETFを直接買い付けましょう。

以下でその理由を考察します。

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投資信託からETFへのリレー投資は今でも妥当性があるか?

リレー投資の最大の問題点は利益確定時の税金です

②の手法の最大の問題は、30年後に一度売却する必要があることです。

仮に3000万円分購入した楽天VTIが、運良く30年後に5000万円まで増えたと仮定します。

5000万円分の楽天VTIを売却しますと、この2000万円の利益に対して利益確定時に20.315%の税金がかかってしまいます。

話を単純化するために20%としますと、2000万円のうち400万円は税金で引かれますから、手元に残るのは4600万円です。

このように、含み益が膨らめば膨らむほど利益確定による税金のダメージも大きくなります。

よって、投資信託を積み立てるのであれば、30年後に一括売却してETFに乗り換えるのではなく、その投資信託を必要分だけ毎月取り崩す手法をおすすめします。

 

ETF投資で配当金が増えていく過程も楽しみましょう

将来の配当金にフォーカスをあてているのであれば、その配当金が膨らんでいく過程を楽しむ意味でも、初めから海外ETFを中心とした投資をおすすめします。

VTIやVTの分配利回りは2%前後と決して高くありませんが、毎月70万円〜80万円も積立投資を継続していれば、分配金に関しては5年ほどで目に見える成果が現れてくると思います。

株価の動きは不確実な要素が大きいですが、分配金の成長というのは株価よりも安定的だからです。

よほどの大恐慌に見舞われなければ、株数が増えるにつれて配当金も少しずつ成長していくのが容易に実感できると思います。

 

まとめ

投資信託がETFと比較して高コストであった時代においては、投資信託からETFへのリレー投資が有効でした。

今では、投資信託も非常に低コスト化していますので投信積立ならば最後まで投信積立で問題ありません。

株数を減らすことなく分配金を生活の足しにすることを検討しているならば、初めから海外ETF一択でしょう。

 

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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ

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