愛はきっと不公平だ。もちろんそうだ。
無償の愛ってのがあるのをご存知か?
次世代に愛を伝える時の愛が、まさにそれだ。
大雪の中、そこにあったのは、
彼女のお孫さんへの無償の愛。
お孫さんと最後の時間を過ごしたい。
その一心で、病院での治療をほどほどに、
お孫さんがいる息子さんのお家に帰られた。
息子さんは、大切なお母さんの残された大切な時間を、
本当に大切に想い、彼女の願いを聞き入れ、
そのために、ザイタク医療に取り組まれた。
お母さんは、そのときも、そこにいて、
お孫さんに、人間の大切な『死』という学びを、
そんな無償の愛を、プレゼントされた。
無償の愛の前では、医療は無力であり限界がある。
そのことをちゃんと、示してくれたザイタクでの旅立ちだった。
3歳のお孫さんが、死亡診断書を書いている僕のそばに来て、
カーズのビデオを観ながらその中に出てくるクリスマスプレゼントと、
お祖母ちゃんから最後にもらったプレゼントのことを重ねて話す姿が、
さっき彼の目の前で旅立った優しい祖母のことを想い返しているようで、
とっても印象的だった。そして、その空気感がとっても優しかった。
愛はきっと不公平でいいはずだ。優しい祖母から優しい孫へ。
人間にとって大切なことが、プレゼントされた。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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