シンプルに、ザイタク支援をしよう。
暮らしを支えることが僕らの使命だ。
コロナによって在宅医療は、今、大きく変わろうとしている。
オンライン診療や急病往診専門診療所。既存の在宅療養支援診療所はどこへ?
もしかしたら、40年の歴史の良い部分が消えていってしまう可能性があり悲しい。
いや、悲しんでられないから、立ち向かおうと思っている。
在宅医療は、医療を短時間で家に届けることが、
一流に思われがちだが、僕はそうは思わない。
それは何故かというと、在宅医療の使命は、
家の自室を病院の病室のようにするのではなく、
シンプルに暮らしを支えるためにあるからだ。
ザイタク医療のあるべき姿。医療を運ぶよりも、暮らしを支える。
病気や死亡の診断や重症治療よりも、暮らしを支えることにフォーカスしたい。
僕は、2009年に開業して14年、ずっと、ここにこだわってやってきた。
先日、白血病の90歳のおばあさんのザイタクでのこと。
貧血が進み、入浴やトイレ歩行が困難となってきた。
在宅酸素療法や内服、輸血の再検討はもちろんだが、
暮らしを支える上でやるべきことは、
訪問入浴とポータブルトイレの導入だ。
訪問入浴の導入も、いろいろある。
僕らのクリニックと仲良しの訪問入浴事業者さんは、
リアルでライブな連携が取れる関係を構築している。
10年以上のこの連携は、かなり素晴らしい。
患者さんに彼らがどんなふうに声掛けして、どのように入浴介助し、
どのように洗体洗髪洗顔し、どのように緊急時連動するか、
医者の僕が知っている。患者さんの『暮らし』を守るために、
他にはない素晴らしく美しい連携だと自負する。その上で、訪問入浴を導入する。
お風呂が日本人の暮らしにおいて、どれほど大切なことか、僕は知っているつもりだ。
だからこそ、中身のある訪問入浴に期待するし、連携にこだわり、準備する。
ポータブルトイレや福祉用具の導入も、暮らしを支える時、非常に重要だ。
ただただ急いで、用具を運べばいいってものではない。
その福祉用具一つで善にも悪にもなるからだ。
僕の取り組むザイタク医療において忘れてはならないT君の存在。
20年も経つと彼は福祉用具貸与業者の支店長にもなり、
ずいぶん偉くなった((笑))が、20年以上福祉用具のことで、
一緒に喧々諤々学びを進め、暮らしを支えてきた。
先日の90歳の白血病のおばあさんのポータブルトイレ導入での
彼との現場での阿吽の呼吸の導入は、ホント素敵すぎた。楽しすぎた。
皆さんにビデオでも撮っておいて見せたかったくらい((笑))
僕らザイタク医療は、暮らしを支える為にあり、
あっちもこっちも、こう言うことに拘って、この道を邁進したい。
このコロナに壊されたザイタク医療の世界を、
もう一度構築しなければ、この国の暮らしに美しい未来はない。
暮らしは美しい。ライフイズビューティフル。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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