もう何も話せなくても、この空気感を倶(とも)にするだけでいい。
呼吸困難の強い間質性肺炎の終末期であっても、
ひ孫さんがお家に来ると、目を開け、何かを話しかける。
ひ孫さんは、変わりゆく曾祖母さんの姿を一生懸命に見ている。
これから産まれくるひ孫さんも、おそらくお腹の中で聴いている。
その時が迫っても尚、ザイタクでは、ご本人は、
お孫さんやひ孫さんに大切なことを伝えようとされる。
これこそが、この50年で日本人がどこかに
置いてきてしまったザイタク文化の継承だ。
こうしてもう一度、みんなで、倶(とも)に大切なことを学び直そう。
それができるのは、やはり、『お家』という場所しかないと思う。
病院の先生や看護師さんが急性期を治療いただき、
お家に帰してくださったこのバトンを落とさず、
お孫さんや産まれくるひ孫さんに届けること、
ご本人の最期の大切な継承の仕事を、
しっかりと成し遂げてもらえるよう、
僕らはここに命を注いでいる。
ザイタク文化の継承が、きっと日本を再生すると信じている。
皆さんと一緒に、倶(とも)に取り組んでいきたい。
良かったら聴いてください。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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