「きっと私、
今でも生きているだろうな...」
と、今朝、ふと思った
それは、“私のがん”
私の左乳房にあった、
3つのしこりから出てきたのは、
非浸潤性乳管がんというがんと、
明細胞がんというもの
明細胞がんは
クリアセルとも言われている
クリアセルの名前の由来は、
○クリア・・・透明、鮮明
○セル・・・細胞
と、英語で表されるように、
病理検査時の薬品での染色で、
ほかの腫瘍と比べあまり染色せず、
顕微鏡で見たとき、
光を通して明るく見えることから
この名前がついたらしい
乳がんでは
学会に出してもおかしくないくらい、
稀ながん細胞で、
化学療法や放射線治療の効果がないこと
そして、進行が遅いことが特徴のようだ
化学療法が効かない理由は、
病理検査の薬品に染色しない
⇩
化学療法の薬品も効かない
ということらしい
5年放置していても
それほど進行していなかったのも、
進行が遅いがんだったからだろう
運がよかったのか悪かったのか、
こればかりはなんとも言えない
もうひとつ、
「運がよかった」と思えることは、
ホルモン治療が効くタイプだったこと
が、
「薬品が効かないということは、
ホルモン剤も効かないのだろうか...」
と、最近思いはじめた
あんなに副作用で苦しんだのに...
あんなに治療費をかけたのに...
まぁ、お金のことは仕方がない
治療も、まぁ、大丈夫だろう
そして万が一、
あのとき病院に行っていなかったら...
5年放置したしこりが3倍の大きさになっても
そのままにしていたら...
それでもたぶん、
私は今、生きている気がする
理由はただひとつ、
“進行が遅いがんだから”
もちろん、間違いなく、
身体中に転移しているだろう
余命幾ばくもないかもしれない
...と、今の自分と、
そんなもう一人の自分を想像してみる
それでも
まだ“治った”とは言えない
乳がんは長い
私の場合、
進行が遅いということは、
再発も遅いということ
15年経ってから...
20年経ってからの再発も
十分にあるわけだ
今、こうしている間にも、
身体のどこかで
がんがくすぶっているのかと思うと
不気味だ
“がん”と言っても部位は様々
“乳がん”と言っても、
その性質も様々
だから治療も一筋縄ではいかない
効き方も違えば、
副作用も違う
“がん”って本当に面倒な病だと感じる
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Source: りかこの乳がん体験記
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