西村康稔経済産業相は11日、福島県いわき市を訪れ、県漁業協同組合連合会の幹部らと面談した。東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出計画を巡る、国際原子力機関(IAEA)による検証結果や放出設備の安全性について直接説明した。政府は地元の理解を得てから放出を判断したい考えだが、この日も県漁連の野崎哲会長が「反対」を表明するなど、難航は必至だ。
面談では、IAEAが海洋放出について「国際的な安全基準に合致している」との結論を出したことや、原子力規制委員会が放出関連設備の性能を確認したことなど、最新の動きについて説明した。
参加した漁業関係者からは、「IAEAが(放出に)関与していくことは重要」との意見のほか、放出後の漁業への影響について不安の声が挙がったという。販路開拓支援や、消費者向けに県産水産物の安全性を情報発信してほしいとの要望もあった。
西村氏は面談後、記者団の取材に応じ、「漁業者の気持ちに寄り添いながら、今後も安全確保、風評対策の徹底に取り組みたい」と述べた。
放出時期に関しては「夏ごろを見込む方針に変わりはない」との説明を繰り返した。
原発を建てる時に漁業補償。
原発ドカンで漁業補償。
福島第一原発の1号機建設に始まり、原子炉の増設や第二原発の建設、そのたびに浜通りの漁協は漁業補償を受け取ってきた。
最後に受け取ったのは00年。福島第一原発の7号機と8号機の増設のための補償だ。
補償金は漁協を通じて組合員に分配され、その額は正組合員で1人あたり4000万円から5000万円。男性はこのときに受け取った補償金で自宅を建て直したという。「二階にもトイレがあった」と男性が誇らしげに見せてくれたのは、純和風の豪壮で屋敷のような新しい家の写真だ。
しかし、昨年3月11日。地震とその直後に襲いかかってきた巨大津波がすべてを奪ってしまった。家族は無事だったが、続いて起きた福島第一原発の事故で故郷を離れ、避難生活を余儀なくされてしまう。地震から2か月が経った5月に防護服姿で浪江町に一時帰宅した男性は、そこでコンクリートの土台だけとなった自宅をみた。漁船は1キロも陸に上がっていたという。
「『そんな条件飲めるか』とテーブルをがんがん叩くうちに、どんどん補償額はつりあがった」。いきなりそんな調子で当時を思い出してくれた。交渉は、南相馬市や富岡町など浜通り各地のホテルや旅館で20回に渡って重ねられた。
「勝負どころだと思ったら出先と交渉しないで本店まで乗り込め」そうアドバイスされたという。当初、東電が浜通りの7漁協に提示した補償額は100億円。「十分に練った上で決めた額でこれ以上は釣り上げられない」。そう言っていた東電も、元幹部らの突き上げに20億円を上乗せすることに承諾したという。元幹部は「原発がこれ以上増設されることはないだろうから、『これが最後だ』と思ってこっちも気合いが入った」と交渉の経過を振り返ってみせた。漁業補償について定めた国の「公共用地の取得に伴う損失補償基準」によると、事業によって受ける影響の性格によって、4つの種類に分けられる。1つめは「消滅補償」と呼ばれるものだ。埋め立てによって漁場そのものが消滅し、将来にわたって漁業ができなくなることに対する補償で、最も手厚く補償金が支払われる。2つめは「価値減少補償」で、埋め立てや橋などの構造物を新設することで漁場の環境が変化し、漁場の価値が低下することに対する補償。3つめは「漁労制限補償」で、埋め立てなどの工事のために一定期間、漁業ができなくなる場合に支払われる補償。そして4つめの「影響補償」は、工事の影響で潮の流れが変わってしまうなど、漁獲量の減少が見込まれることに対する補償だ。
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Source: 身体軸ラボ シーズン2
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