「こんな薬局、初めてだ．．．」
これまで何件かの薬局にお世話になった
が、今回、
整形外科の通院のためにかかった薬局
初めてこの薬局に行ったのは、
1年ちょっと前になる
そのときに担当してくれた男性の薬剤師さんは
それほど
“感じの悪いひと”
．．．という印象はなかった
が――
今回の変形性股関節症
病院で痛み止めを処方してもらい、
1年ちょっと前に行ったことのある病院の近くの、
あの薬局へ薬を取りに行った
「お薬手帳ありますか？」
と、薬局へ行くと、まず聞かれる
が、このとき聞かれることはなかった
私も一応、持って行っていたものの、
すっかり忘れていた
しばらく待ったあと、
名前を呼ばれて、カウンターに行く
女性の薬剤師さんは
痛み止めの薬を1本、私に見せながら、
「今回、指と、腰．．．ですね」
整形外科に行ったのは、
手の指と腰、
そして右股関節が痛かったから
と、女性の薬剤師さんに確認される
私が整形外科に行ったのは、
“右股関節の痛み”が重大だった
「右股関節も」
と、私はすかさずつけ加えた
言っても言わなくても
どうでもいいのだろうが．．．
「あ．．．、右股関節も．．．ですね」
処方箋に記されていた治療部位は、
『指・腰・右股』
“右股”がなんのことなのか
わからなかったのだろうか
「1日に3回、塗ってください」
それだけ
まぁ、痛み止めの塗り薬なので
その程度の説明で終わるのは
当然のことかもしれない
そして私自身も、
“痛くなければ塗らなければいいし、
あまり痛いようなら、
1日4回くらい塗っても構わないのだろう”
そう思っていた
そうこうしているうちに、
隣のカウンターから、
「○○円でーす」
と、清算を促す声
『え？』
薬剤師さんは
まだ薬を紙袋に入れている最中
薬も受け取っていないのに、
今、金払え．．．って．．．
そしてこのとき、
清算を促した女性薬剤師が、
折りたたんだ領収証と薬の説明書を
なにも言わずに無造作に
清算カウンターにポンッ！！と置いた
その態度も、なんだかなぁ．．．
【余 談】
このとき、右ひざが痛くて
ほとんど歩けないおばさまも
この薬局に来ていた
病院で一緒だった患者さんだ
痛くて歩けないのだから、
患者さんの座っているところまで
薬を持っていってあげればいいと
思うのだが、
その患者さんの名前を呼んだあと、
「痛い、痛い」と息を荒くしながら
一歩一歩
カウンターに向かって進んでいるのを
じーっとカウンターの中で待っているだけ
何人かいた薬剤師、誰一人として、
カウンターから出てこようとしない
『なんだろ、この薬局．．．。
“ひととして”の優しさもないのか』――
翌日、処方された薬のことを
ネットで調べてみた
今はこうして簡単に調べられるから
便利な時代だ
製薬会社によると、
塗布回数は、1日に数回
塗る量は．．．
「塗る量？」
たとえば、
肩なら、（チューブから出して）何センチ
ひじなら、．．．
膝なら．．．
と、
目安になる塗布量が明記されている
しかも、“擦りこむ”らしい
確かに病院の先生は、
「擦りこんでね」
と、言っていたっけ
薬局では、そんな説明も、
副作用の話もなし
この薬を使う上での注意事項も
いくつかあったが、
“1週間に1本、使い切らないでください”
という重要な説明も当然のことながら
薬剤師のほうからはなかった
そして先日――
この薬局に来るのは3度目
変形性股関節症の薬をもらうのは2度目
「今回は、
（チューブの塗り薬）2本出てます」
それだけだ
副作用はなかったか、
私に聞くでもない
身体の状態を聞いてくるでもない
乳がんでかかっていた薬局とは大違い
いや、ほかにもいくつかかかったが、
こんな薬局は初めてだ
たぶん、もう行くことはないだろう
整形外科の近くにもう1件、
処方箋を受けつけている薬局がある
ちょっとだけ歩かなければならないが．．．
今の私には、
この“歩く”というのが
一番のネックなのだが．．．
新しい薬局にかかると、
また1から問診票に記載しなければならないが．．．
あの薬局は、
ただ個人情報を提出しただけの薬局となった
腹立たしい気分は、
きれいな空が鎮めてくれる
今日も空には彩雲（光環・光冠）
素敵な空に出逢えたことに感謝――
右ひざを痛めていたおばさま
どうしただろう．．．
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Source: りかこの乳がん体験記
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