再掲です。
現在
認知症の新薬は
ゴールドラッシュの時期を迎えて
これから数年のうちに35種類もの新薬が承認待ちとなっています。
その一方で
服用している薬剤が原因で
老化現象が悪化することを
薬剤起因性老年症候群といい
最近問題になっています。
病院へ行って
薬を飲み始めてから
性格が変わってしまった
認知機能の低下がひどくなった
ゾンビのように生気が失われた
とても短気になった
食欲がなくなった
など
さまざまな症状が知られています。
そんな中で
現在使われている治療薬は
本当に効き目があるのでしょうか?
そして
副作用はどうなのでしょうか?
飲む人は
たいてい
認知症が改善することを期待して飲んでいるはずです。
でも
服用しているのは後期高齢者が多く
有効性に対する充分なインフォームドコンセントができているのか
有害事象を慎重に考慮したうえで処方がされているのか
疑問に思うことがあります。
薬漬け日本の認知症治療薬使用率は
言うまでも無く
とても高いのです。
フランスで
フランス厚生省は
「アルツハイマー型認知症の治療薬を、2018年8月1日より医療保険の対象から除外する」
ことを発表しました。
今回対象となった薬剤は、
日本の薬剤名でいうと
レミニール錠、アリセプト錠、ドネペジル錠、イクセロンパッチ、リバスタッチパッチ、メマリー錠、メマリードライシロップなどです。
これらの薬は、
アルツハイマー型認知症になった人の症状の進行を抑えることを期待して、
日本では広く使われています。
たとえば
レミニール錠を例にして
添付文書を見てみると
まず
次のように明記されています。
pmda
つまり
認知症治療薬では
アルツハイマー型認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていないのです。
ここで医師と患者の薬に対する認識がかなり違うと思います。
さらに、
この薬は原則4週間を超えて服用できない薬とされていますが、
軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症患者を対象に実施した
国内臨床試験における安全性評価対象症例744例中431例(57.9%)に副作用が認められています。
短期間の服用でも
かなりの副作用発現頻度です。
フランスでは
医薬品の効能効果と副作用を慎重に確認して
医療に有用であるかどうかを審査するHAS(高等保健機構)という公的な組織があります。
そして
HASでは
アルツハイマー型認知症治療薬の臨床的な有用性も検討し
その結果を公表しています。
これらの薬剤を使うことで
患者の症状に対する有用性を示す証拠が充分ではなかったことや
これらの薬は「医療保険の対象とする適切な薬剤ではない」と判断しています。
このフランスの決断は
患者さんの立場に立った視点だと思います。
有害事象の多い薬を服用する代わりに
そこに費やしていた大きな公的な資金を
認知症への対策として強化へと費やすことが可能になるのです。
おそらく
日本でも
1,000億円を超える金額になるのではないでしょうか。
フランスでの対策は次のようなものがあります。
主治医の役割の強化
いまだアルツハイマー型認知症治療薬は
霧の中を歩いているかのように
不確かなものが多いのは明らかです。
そんな薬が処方され
しかも
副作用の全容でさえ、明確ではないのです。
そして
さらに
今後数年で
次々と新しい薬が登場してきます。
新薬が出ると
今まで飲んでいた薬が
いかに副作用が多く、実は効果が少なかったかというデータが
製薬会社自ら発表されていきます。
認知症の治療には
投薬だけでなく
より多角的なケアが必要なのはあきらかです。
フランスのように
患者の立場に寄り添った方針は
よりよいのではないでしょうか。
高齢化社会では
多くの人が認知症に直面することになるのです。
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Source: ひかたま(光の魂たち)
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