完治まであと8年―― ~“完治25年”に延ばした理由~

その他

氷点下23.5度

さすがに寒い朝だ

17年前のこの日、
私は暖房の利いたぽかぽかな部屋にいた

5階の外科病棟だ

窓から見下ろす下界

真っ白な雪に埋もれた寒々しい街は、
まるで別世界のように感じた

1月11日、午前11時

手術がはじまる時刻

私はこれから乳がんの手術を受ける――

あれから今日で17年

そして完治までは、あと3年

そう、

ほかの部位のがんの完治は“5年”

が、乳がんは“20年”

私が手術をした当初は、
“乳がんの完治は10年”

そう言われていたが、
すぐに“20年”に延びた

理由は、
“15年経っても再発の可能性があるから”

が、実際は20年を過ぎての再発も
報告されている

ほかの部位は5年なのに、
なぜ乳がんだけ20年?――

それは、
乳がんは、比較的進行が遅いから

そのため、再発も遅くに出てくる

その分、長く生きられる...

ということにもなるだろうか

その“乳がん完治20年”を
あと3年として思うことは、

「もう再発する気がしない。
 でも、不安は拭えない。
 頭の片隅には
 いつも“再発”の二文字がある」

ということ

その思いを強くしているのは、
やはり、私の“特殊ながん細胞”

そして、腫瘍が3つあったこと

その腫瘍から、
違うがん細胞が出てきたことだろう

“特殊ながん細胞”は、
乳がんには見られない稀ながん細胞で、
化学療法も放射線治療も
効果がないとされている

進行が遅いのも
もうひとつの特徴だ

約5年放置したわりには、
身体中にがんが広がっていなかったのも、
きっとこの細胞だったから

だから、私の完治は“25年”だと思っている

実際に
23年経ってからの再発の事実を耳にすると、
“20年が完治”とは到底思えない

  20年以上経ってから再発したひとを
  2人知っている

結局、“完治”って、
死ぬまでわからないのかもしれない

最期までなにもなかったら、
そこで初めて
“完治”と言えるのかもしれないな

“がん”って、
ずっと背負っていくもの

...なんだな

身体の傷を目にするたび、
その傷が疼くたび、
重いものが持てないこと...

“がん”と気づかされることは、
日常にたくさん落ちている

忘れるなんてできないよ

  夕方、きれいな空が観られた

2024/01/10 彩 雲

  彩雲だ

  魚の骨のような雲も広がっていた

2024/01/10 肋骨雲

  なんだか龍の骨のようにも見えてくる

    龍の骨、見たことないけど

  美しい空に出逢えたことに感謝――

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Source: りかこの乳がん体験記

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