「あぁ、やっぱり．．．。
こんなときに限って来るんだよね～」――
宅配便が届く時間帯
時間指定も、2時間の猶予があれば
いつやって来るのかわからない
意外となにも手につかない2時間
そうこうしているうちに、
トイレに行きたくなる
「ほんの少しの時間だから、
トイレに行っても大丈夫だよね」
と、トイレに行く
『ピンポーン』
「あぁ、
なにも、この一瞬に来なくたって．．．」
．．．というのは、
よく（たまに）ある話
なにを隠そう、私も経験がある
先日、薬をつけようと思った
そう、これ
股関節の痛み止め
これをつけるためには、
パンツも下ろす必要がある
そう、
“ズボン”のパンツではなく、
“下着”のパンツ
しかも、ひざまでガッツリ
まぁ、下半身、丸出しである
が、薬をつけたくなったその時間は、
まさに宅配便が届く時間帯
「あー、どうしよう．．．」
痛みを我慢して
宅配便が来るのを待つか、
いや、
宅配便がすぐに来るとは限らない
配達時間は
遅くても今から2時間後
ならば今のうちに
パパっとつけてしまおうか．．．
が、これ、
けっこう擦り込まなければならない
しかも“股関節につける”と言っても、
太もものつけ根や臀部など
かなり広範囲に塗る必要がある
（痛みが広範囲に及ぶため）
つけたあとは手がベタベタなので
手も洗わなければならない
葛藤だ．．．
いや、
それほどのことでもないのだが．．．
「きっと、パンツを下ろして
塗っているときに“ピンポーン”って
来るんだろうな．．．」
そんな予感がした
そして塗らずに宅配便を待った
あとで思えば、
塗る時間は充分にあった
が、こればかりはなんとも言えない
「いや、これでよかったんだ．．．」
そう安堵した、ある日の午後――
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Source: りかこの乳がん体験記
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